宅建と民法:保証債務・連帯債務で借金地獄にならない方法とは?

「宅建と民法」のシリーズでは、宅建試験の対策だけでなく、日常でも役立つ民法の知識をわかりやすく解説しています。

今回は、宅建試験でよく出題される保証債務についてです。

私が子供の頃に、近所で借金取りから夜逃げした家族がありました。

それまでは裕福な家庭でしたが、連帯保証人になった事がきっかけで、借金が返済できなくなったそうです。

「昔から兄弟、親戚であっても債務(借金)の保証人にはなるな」と言われるぐらい保証人で印鑑をつく事は怖いです。

【今回の問題】

・保証人になる場合、できるだけ債務を逃れる事ができる対策はあるのか?

もしあなたが昔から付き合いのある親友、または大恩人から、借金の保証人になってくれと頼まれたら?

また、他に頼る人はいないと土下座までされたら、保証人の依頼を素気なく拒絶するのは、感情面では難しいです。

被害を最小限に食い止める現実的な対策を考えながら、宅建の試験に出題されるポイントをおさえていきましょう。

宅建と民法の過去問解説について

保証契約は書面が必要。口頭だけでは成立しない

まず、民法の契約のほとんどが、双方の合意があれば口頭でも成立します。

しかし、保証契約は責任が重く冷静な判断で行う必要があることから、書面の契約のみしか認められていません。

保証人になる事は、債務者(借りた人)が借金を返せなくなった場合、自分が借金を肩代わりする約束です。

保証契約は保証人のリスクが高い契約です。

保証契約書がない保証契約は成立しない事は、言い換えれば、裁判になったときに書面に記載されている事は有効になります。

書面に印鑑を押してくれと頼まれた場合は、自分が負わされる責任範囲をよく確認しましょう。

そして、保証契約で更に注意が必要な点は、保証人となる契約は、債権者と保証人との契約になる事です。

連帯保証人にはならずに保証人にとどめる

連帯保証人と保証人では責任の重さが違い、連帯保証人の方が縛りがきついです。

この2つの違いは、試験にもよく出題されまので、しっかり理解してください。

連帯保証人と保証人の違い

連帯保証人には保証人に認められている下記の主な権利が使えません。

・催告の抗弁権

・検索の抗弁権

・分別の利益

催告の抗弁権」とは、債権者が借金の肩代わりを請求してきた場合に、借金をした債務者へ先に催告してくれと債権者に主張できる事です。

検索の抗弁権」とは、財産を差し押さえられるなどの強制執行を受けそうになったときは、債務者の財産を先に差し押さえしてくれと主張できる権利です。

ところが、連帯保証人の場合は、いきなり債務者が返済を請求された場合でも支払いの義務が生じます。

また、「分別の利益」とは、借金を複数の保証人で分けることができる権利です。

数人の保証人がいる場合は、各保証人は、自分の負担分の支払いだけで借金の返済は済みます。

しかし、分別の利益が使えない連帯保証人は、債務者から全額の請求をされると、借金の全額を肩代わりする必要があります。

他にも覚えておきたい違いがあります。

詳しい解説はこちから:「宅建士になるための過去問解説:【権利関係】保証債務・連帯債務」

債務者より保証人の責任が重いことはない

保証人の方が債務者よりも責任が重い事はあり得ません

例えば、債務者の債務が100万で、保証債務が150万の場合です。

この場合は、保証債務は100万の限度に減縮されます。

債務者が借金ができないから、自分の債務よりも多い金額で保証人になってくれと頼まれても、法律的には無効だと断れます。

「一部保証」の制度を使い借金の範囲を限定する

ここで覚えておきたいのは、一部保証の制度です。

例えば主たる債務が1,000万であっても、保証人の保証債務が50万というのは許されます。

自分がリスクがない程度の金額で保証人になる事は、一部保証制度で認められます。

例えば、相手が債務の全額を保証してくれと頼んできても、あなたが支払える範囲「保証債務は50万まで」と断ることができます。

「全額を保証してくれないと無理」と相手が言ってきても、自分の許容範囲を超える額の場合は、断わる方が後の被害を防げます。

また保証人が弁済をする場合は、弁済の事前および事後に主たる債務者に通知をする必要があります。

宅建と民法まとめ:保証債務の対策とは

どうしても人から保証人を頼まれて断れない時は、連帯保証人は避けて、保証人の立場でとどめるのが無難です。

連帯保証人になると、単なる保証人よりも縛りがきつくなり、自分が借金の全額を代わりに負担する義務が生じるので危険です。

そして、保証人になる場合は、もし相手が返済が不可能になった時も、自分が肩代わりできる範囲の金額のみにします。

借金が多い場合は、保証人に認められる一部保証(一部の借金分だけを保証する)の範囲だけにします。

昔から「お金を貸した時は、そのお金を相手にあげた」と思えと言われています。

お金は貸しても返ってこない場合が多いので、保証人になるのは、絶対に自分が返済可能な範囲にして下さい。

保証人になりたくない場合は、「返さなくてもよい」とお金だけ渡すやり方をする人も多いです。

いずれにしても、保証人になるのはリクスがある事は間違いがないので、友人や家族でも安易になるのは禁物です。

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