【宅建】過去問解説【法令上の制限】開発許可制度2「許可33条・34条・変更・廃止」

今回の宅建士になるための過去問解説は、前回の開発許可制度1に引き続き2回目です。

「開発許可の基準」、「許可または不許可の処分」や「工事完了の公告と建築物の制限」など宅建士試験では、重要な項目が続きます。

ここで平成28年度の宅建士試験の過去問題を解いてみましょう。

問題17

下記は、正しいか誤りか?

3)開発許可を受けた者から当該開発区域内の土地の所有権を取得した者は、都道府県知事の承認を受けることなく、当該開発許可を受けた者が有していた当該開発許可に基づく地位を承継することができる。

4)都道府県知事は、用途地域の定められていない土地の区域における開発行為について開発許可をする場合において必要があると認めるときは、当該開発区域内の土地について、建築物の敷地、構造及び設備に関する制限を定めることができる。

過去問の解説のヒントは、本文で見ていきましょう!

【宅建】過去問解説【法令上の制限】開発許可制度2「許可33条・34条・変更・廃止」

【宅建】過去問解説:開発許可の基準

許可するのは都道府県知事だが、全ての区域において適応される「技術基準」

市街化調整区域についてだけ適用される「立地基準」がある。

【開発許可の33条(技術基準)】

1)道路・公園の配置

2)申請者の資力、信用

3)工事施行者の能力

4)災害危険区域の除外

5)給水施設の配置

1)〜5)は、自己の居住用住宅の建築の用に供する目的で行う開発行為には適用されない

6)用途地域等の適合、排水施設、地区計画等の適合

7)樹木の保全、表土の保全、災害防止措置、公共公益施設の配分

8)区域内における権利関係者の相当数の同意

6)〜8)は、居住用住宅にも適用される。

【市街化調整区域における開発許可の34条(立地基準)】

【開発許可の基準】

区域(目的)

適用される基準

・市街化調整区域 建築物の建築目的

第1種特定工作物の建設目的

技術基準+立地基準

・市街化調整区域

第2種特定工作物の建設目的

技術基準

・市街化区域

区域区分の定められていない都市計画区域

準都市計画区域

都市計画区域及び準都市計画区域の区域

技術基準

農業、林業、漁業の用に供する建築物(開発許可が不要のものは除く)の建築

市街化調整区域内において生産される農産物、林産物、水産物の処理、貯蔵または加工に必要な建築物・第1種特定工作物の建設

都道府県知事が開発審査会の議を経て、開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがなく、市街化区域内で行うことが困難、不適切と認める開発行為

許可または不許可の処分等

不許可の通知

都道府県知事は開発許可の申請があったときは、遅滞なく許可または不許可の処分をしなければならない。

申請者に文書で通知を行う。

建蔽率等の指定

用途地域の定められていない土地の区域における開発行為については、必要があるときは、

別途 都道府県知事が定めることができる。

(用途地域がないと建蔽率等が定められないので)

【定めることのできる制限】

・建築物の建蔽率

・建築物の高さ

・壁面の位置、その他建築物の敷地

・構造及び設備に関する制限

この制限が定められたときは、都道府県知事の許可を受けなければならない。

なお、市街化区域では、必ず用途地域が定められているので、市街化区域内では、この制限を定めることはできない。

開発登録簿

都道府県知事は、開発登録簿を常に公衆の閲覧に供するように保管し、かつ請求があったときは、その写しを交付しなければならない。

開発登録簿に、開発許可の年月日、予定建築物等の用途、公共施設の種類、位置及び区域その他の開発許可の内容、建ペイ率等の建築制限の内容などの事項を登録しなければならない。

変更の許可等

開発許可を受けた者は、許可申請書に記載した事項を変更しようとする場合には、都道府県知事の許可(変更の許可)を受けなければならない(法35条の2第1項)。

(参照:「パーフェクト宅建基本書」より)

例外

下記のいずれかに該当する場合は、変更の許可を要しない。

・変更後の開発行為が開発許可を要しない開発行為に該当する

・軽微な変更(許可は不要だが、ただし届出は必要

変更の届出

上記の国土交通省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、都道府県知事に届出なければならない。

開発行為の廃止

開発許可を受けた者は、開発行為に関する工事廃止したときは、遅滞なく都道府県知事に届け出なければならない。

開発許可に基づく地位の承継

開発許可の地位の継承は「一般継承」と「特定継承」の2つがある。

一般承継

開発許可を受けた者の相続人その他の一般承継人は、その地位を当然に承継する。

特定承継

都道府県知事の承認を受けて、当該開発許可に基づく地位を継承することができる。

特定継承者とは、開発区域内の土地の所有権者その他当該開発行為に関する工事を施行する権限を取得した者。

工事完了の公告と建築等の制限

工事完了の届出・検査・公告

【工事完了の届出】

開発行為に関する工事を完了したときは、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

【工事完了の検査・公告】

都道府県知事は、工事完了の申し出があれば、遅滞なく、工事が開発許可の内容に適合しているか検査する。

適合していると認めれば、当該開発許可を受けた者に検査済証を交付し、工事完了の公告を行う。

建築制限等

【工事完了の公告

原則 工事完了の公告があるまでの間は、建築物を建築し、または特定工作物を建設してはならない。
例外

1)開発行為に関する工事用の仮設建築物または特定工作物を建築・建設するとき

2)都道府県知事が支障ないと認めたとき

3)開発区域内の土地所有者等で開発行為に同意していない者が、その権利の行使として建築・建設するとき

【工事完了の公告

原則 予定建築物以外の建築物または特定工作物を新築・新設してはならず、また建築物の改装・用途変更をして予定建築物以外の建築物としてはならない。
例外

1)都道府県知事が許可したとき

2)用途地域等が定められているとき

建築物及び一定の第1種工作物にあっては、用途地域等が定められているとき

* が行う行為については、当該国の機関と都道府県知事との協議が成立することをもって、知事の許可があったものとみなす。

開発行為により設置された公共施設

公共施設の管理

公共施設は、工事完了の公告の日の翌日において、その公共施設の存する市町村の管理に属する

公共施設用地の帰属

公共施設を管理すべき者に帰属する。

なお、管理する者は、原則として「市町村」であるから、市町村に帰属するが、管理者が別にあるときは、その者に帰属する。

開発許可を受けた土地以外の土地における建築等の制限

市街化調整区域のうち、開発許可を受けた開発区以外の区域内においては、都道府県知事の許可を受けなければ建築物の建築、新設をしてはならない。

上記は、市街化調整区域は、「市街化を抑制すべき区域」であるため、同区域内における土地の区画形質の変更を伴わない(開発許可を要しない)建築行為を規制しようとするものである。

市街化調整区域にだけ適用される規制対象外の制限

・農業、林業もしくは漁業の用途に供する一定の建築物

・上記の業務を営む者の居住用建築物

・駅舎その他の鉄道施設、図書館、公民館、変電所

・その他これらに類する公共上必要な建物

*注意:市街化区域には適用されない。

「開発許可を受けた土地以外の土地における建築等の制限」は、市街化調整区域内だけ適用される。

例外(許可を要しない)

1)都市計画事業の施行として行う行為

2)非常災害のため必要な応急措置

3)仮設建築物の新築

【宅建】過去問解説まとめ「開発許可制度2」

解説はいかがでしたか? 「法令の制限」をマスターするコツは、どういうものが開発許可に該当するか?

例外と手続きの一連の流れを抑えて下さい。

序文の問題の解説です。

問題17

3)誤り

開発許可に基づく地位の継承には、一般継承と特定継承がある。

一般継承の場合、許可を受けた者の相続人その他の一般承継人は、都道府県知事の承認を受けることなく、その地位を継承するが(同法44条)、

特定承継の場合、開発許可を受けた者から当該開発区域内の土地の所有権その他当該開発行為に関する工事を施行する権限を所得した者は、都道府県知事の承認を受けなければ、当該開発許可に基づく地位を継承することはできない(同法45条)。

4)正しい

都道府県知事は、用途地域の定められていない土地の区域における開発行為について開発許可をする場合において必要があると認めるときは、当該開発区域内の土地について、建築物の建蔽率、建築物の高さ、壁面の位置その他建築物の敷地、構造及び設備に関する制限を定めることができる(同法41条)。

(参照:【平成28年 問17項3、4】過去問解説より)

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