【宅建】過去問解説【法令上の制限】都市計画3: 促進区域・都市施設・市街地開発事業

今回の宅建士になるための過去問解説は、前回の「都市計画の内容2」地域区域の続きです。

3回目では「都市施設」「地区計画」やその他の区域について、過去の試験で出題された内容を中心に解説します。

平成28年度の宅建士の過去問題に挑戦してみましょう!

問題16

4)地区計画については、都市計画に、地区計画の種類、名称、位置、区域及び面積並びに建築物の建蔽率及び容積率の最高限度を定めなければならない。

正しいか誤りか?

「都市計画の内容」3回目の最後は、重要ポイントをみていきましょう!

宅建過去問解説【法令上の制限】都市計画の内容3「促進区域・都市施設・市街地開発事業」

【宅建】過去問解説 : 促進区域

促進区域は、市街化区域又は区域区分が定められていない都市計画区域内において、主として関係権利者による市街地の計画的な整備又は開発を促進する必要があると認められる土地の区域について定めること(法13条1項8号)。

(参照:「パーフェクト宅建 基本書」より)

市街化調整区域には定めない。

この区域内の建築行為等については、原則、都道府県知事(市の区域にあっては、当該市の長)の許可が必要となる。

【宅建】過去問解説 : 都市施設

都市施設とは、道路や公園等都市の骨格となる施設の維持に必要な施設。

このような都市施設について整備すべき位置、規模、構造等を定めるのが都市計画である。

これらは、決定後一定の手続きを経て「都市計画事業」が施行され、その内容が実現される。

都市計画で具体的に定められた都市施設を「都市計画施設」という。

特に必要があるときは、当該都市計画区域外においても、下記の施設を定めることができる。

都市計画区域外でも定められる施設

道路、ターミナルなど交通施設

公園、緑地、広場、墓園、公共空地

水道 電気供給施設

河川、運河その他水路

学校、図書館、教育文化施設

病院、保育所その他の医療施設又は社会福祉施設

【都市計画基準】

(1) 市街化区域及び区域区分が定められていない都市計画区域は、少なくとも道路、公園及び下水道を定める。

(2) 下記の施設は、上記だけでなく義務業育施設も定める。

・第1種、第2種低層住居専用地域

・第1種、第2種中高層住居専用地域

・第1種、第2種住居地域

・準住居地域及び田園住居地域

区域外都市施設

都市施設に関する都市計画は、当該都市計画区域においても定めることができる。

これを「区域外都市施設」という。

都市計画区域外にわたり貫通する道路の建設や、ゴミ焼却場の建設などを計画できる。

【宅建】過去問解説 : 市街地開発事業

土地区画整理事業等の開発整備事業の実施

土地区画整理事業(土地区画整理法)

新住宅市街地開発法

工業団地造成事業

市街地再開発事業(都市再開発法)

新都市基盤整備事業

住宅街区整備事業(大都市法)

防災街区整備事業(密集市街地整備法)

【定める事項・努力目標事項】

都市計画に、市街地開発事業の種類、名称及び、施行区域、また施行区域の面積その他一定の事項を定めるものとする。

【都市計画基準】

市街地開発事業は、市街化区域又は区域区分が定められていない都市計画区域内において、一体的に開発し、又は整備する必要がある土地の区域について定める。

市街化調整区域内には定められない

【宅建】過去問解説 : 市街地開発事業等予定区域

都市計画区域については、都市計画に、下記の6つ予定区域を定めることができる

1)新住宅市街地開発事業の予定区域

2)工業団地造成事業の予定区域

3)新都市基盤整備事業の予定区域

4)区域の面積が20ha以上一団地の住宅施設の予定区域

5)一団地の官公庁施設の予定区域

6)流通業務団地の予定区域

【定める事項・努力目標事項】

都市計画に、市街地開発事業等予定区域の種類、名称、区域、施行予定者を定めるものとする。

区域の面積その他の一定の事項を定めるよう努めるものとする。

【都市計画基準】

市街地開発事業等予定区域は、市街地開発事業に係るものにあっては、市街化区域又は区域区分が定められていない都市計画区域内において、一体的に開発し、又は整備する必要がある土地の区域について定めること(法13条1項13号)

(参照:「パーフェクト宅建基本書」より)

乱開発や土地の買い占めを防止することが狙い。

予定区域に関する都市計画の決定後は、3年以内にそれぞれ市街地開発事業または都市施設に関する都市計画を決定しなければならない。

予定区域はあくまでも準備段階の都市計画であり、事業化に向けて、本来の都市計画の段階に進むべきものである。

地区計画等

比較的狭い地区を対象とした個性ある街づくりのための土地地用に関する計画。

地区の実情に合うきめ細かい規制等を行うことが内容となる。

地区計画とは

地区計画は、建築物の建築形態、公共施設その他の施設の配置等からみて、一体としてそれぞれの区域の特性にふさわしい態様を備えた良好な環境の各街区を整備し、開発し、及び保全するための計画である(法12条の5第1項)。

(参照:「パーフェクト宅建 基本書」より)

地区計画を定める区域

地区計画は下記のいずれかに該当する土地の区域について定める。

1)用途地域が定められている土地の区域

2)用途地域が定められていない土地の区域のうち、次のいずれか

・住宅市街地の開発その他建築物もしくはその敷地の整備に関する事業が行われる、または行われた土地の区域。

・不良な街区の環境が形成されるおそれのあるもの

・健全な住宅市街地における良好な環境。その他優れた環境が形成されている土地の区域

地区計画に関する都市計画に定める事項

地区整備計画を定めることができない特別の事情があるときは、当該区域の全部または一部について地区整備計画を定めることを要しない。

開発整備促進区

劇場、店舗、飲食店その他これらに類する用途に供する大規模な建築物(以下、「特定大規模建築物」という)の整備による商業その他の業務の利便の増進を図るため、一体的かつ総合的な市街地の開発整備を実施すべき区域(「開発整備促進区」)を都市計画に定めることができる(法12の5第4項)。

(参照:「パーフェクト宅建 基本書」より)

下記の地域に定めることができる。

第2種住居地域、準住居地域もしくは工業地域が定められている土地の区域

・用途地域が定められていない地域(市街地調整区域は除く)

地域計画区域内の建築等の制限

土地の区画形質の変更、建築物の建築その他政令で定める行為を行う者は、当該行為に着手する日の30日前までに、国土交通省令で定めるところにより、市町村長に届出なければならない。

届出事項:行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他一定の事項

例外(届出を要しない)

・通常の管理行為、軽易な行為

・非常災害のため必要な応急措置

・国または地方公共団体が行う行為

・都市計画事業の施行として行う行為

・開発許可を要する行為

勧告

市町村は届出があった場合において、その届出に係る行為が地区計画に適合しないと認めるときは、設計の変更やその他の必要な措置をとる様に、その届出をした者に勧告をすることができる。

【試験のポイント】

地区計画の区域内の建築等の制限は、許可制ではなく、市町村長への届出制である。

・「地区計画等」と「都市施設」の2つの都市計画は、その都市計画の決定後、一定の手続きを経て「都市計画事業」が施行され、その内容が実現。

【宅建】過去問解説まとめ「都市計画の内容3」

序文の過去問題の解説です。

問題16

4)地区計画については、都市計画に、地区計画の種類、名称、位置、区域及び面積並びに建築物の建蔽率及び容積率の最高限度を定めなければならない。

過去問題の解答

問題16(4):誤り

地区計画については、都市計画に、地区計画との種類、名称、位置、区域を定めるとともに、区域の面積を定めるよう努めるものとする。

また、地区整備計画を定めなければならない。

建蔽率・容積率の最高限度については地区整備計画で定めることができるとされているだけであり、地区計画に関する都市計画で必ず定めなければならないものではない。

地区整備計画は、特別な事情があるときは、地区計画等に関する都市計画に定めることを要しないことに注意(都市計画法12条の5第8項)

(参照:【平成28年 問16項4】過去問解説より)

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