宅建士の過去問解説【相続1】権利関係で重要な相続範囲と順位・相続分

今回の宅建士の権利関係の過去問解説「相続」についてです。

相続は宅建士の試験でも、毎年出題されている絶対に覚える必要がある重要分野です。

ここで相続の取り分に関しての問題です。

Aが死亡し、相続人がBとCの2名います。

2つの場合が考えられます。

①BがAの配偶者でCがAの子である場合

②BとCがいずれもAの子である場合

Bの法定相続分は①と②のどちらの方が大きいでしょうか?

先に問題の解説を見る

上記の内容は平成29年度宅建士試験の出題されました。

相続のルールを事例ごとに確認していくのが、試験対策のポイントです。

相続は、身内がいれば誰もが直面する可能性があり、特に遺産相続になれば、なかなか話し合いが進まずトラブルも多いです。

宅建士試験の為だけでなく、将来の相続対策のミニ知識としても役立つので、読んでみて下さい!

宅建士の過去問解説【相続1】権利関係で重要な相続範囲と順位・相続分

宅建の過去問解説:相続とは

相続とは、自然人(肉体を有する、いわゆる「ひと」のこと。

法人に対する概念)が死亡した場合に、その者が有していた権利義務を、法律の規定または本人の意思(遺言)に基づいて、相続人に包括的に承継させる制度をいう。死んだ者を被相続人という

(参照;「パーフェクト宅建 基本書」より)

被相続人が、生前に遺言を書いておけば、その通りに相続できます。

特に決めていなければ法律による承継になります。

民法では、相続人となる者やその順位、各人の相続分なども規定しています。

開始原因と開始時期

相続は、被相続人の死亡によって開始されます。

また相続の関係が発生するためには、被相続人の死亡時に、相続人が生存してることが必要です。

もし、本来相続人となり得る者が、生存しない場合は、代襲相続が発生します。

代襲相続(だいしゅうそうぞく)

相続は、子供(被相続人からは孫にあたる)が受け継ぐことができます。

これを代襲相続といいます。

死亡だけでなく、相続欠格相続廃除などによって相続権を失った場合でも、その者の子は

代襲して相続人になれます。

ただし、相続を放棄した者の子は、代襲相続はできません。

同時死亡の推定

2人以上のものが死亡したが、その死亡の前後が明らかでない場合には、これらの者は、同時に死亡したものと推定される。

このことを同時死亡の推定といいます。

「推定」と「みなす」の違いに注意

「推定」「みなす」は意味が違います。

推定:例えばAとBと一応同一視するが、そうでないと主張する者が反証をあげることが可能な場合のことをいいます。

みなす:例えばAをBと同一視して、反証を許さない場合のことをいいます。

胎児も権利を持つことができるか?

権利能力とは、権利をもち、義務を負うことができる資格・地位のことです。

胎児は相続については、既に生まれたものとみなします。

理由は、もし妻が妊娠中に夫が死亡した場合、夫の財産を生まれる子供が相続できないとなれば、不公平な結果になるからです。

相続人で優先される人

相続人になることができる人は、被相続人の一定範囲の血族と被相続人の配偶者です。

配偶者は、相続欠格に該当、また相続廃除の審判を受けない限りは、常に相続人になります。

養子実子同じ取り分になります。

非嫡出子の取り分は、以前は嫡出子の半分でしたが、平成25年の民法改正で同じになりました。

骨肉のドラマでよくある愛人と本妻の子供が遺産で争う場面がありますが、遺言が残されていなければ、両者は同じ取り分になります。

(注釈)

非嫡出子(ひちゃくちゅつし):法律上の夫婦でない(婚姻外)間に生まれた子

嫡出子:法律上の夫婦の間に生まれた子と同じです。

血族相続人の範囲と優先順位

第1位:

第2位:直系尊属(ちょっけいそんぞく) 親等の近い者が優先

第3位:兄弟姉妹、数人いても、全て同順位で相続します。

この順位は、生活できるかどうか?の基準で優先順位が定められているといわれています。

相続欠格・排除の場合

相続に関して不正や不法行為をする者から相続権をはく奪することを相続欠格といいます。

下記に該当する行為を行った人は相続人になれません。

・故意に被相続人を死亡させる(未遂も含む)刑に処せられた者

・非相続人が殺害されたことを知りながら、告発、告訴をしなかった者

・詐欺や脅迫により遺言を自分に有利にさせた者

・非相続人の遺言書を偽造、変造、破棄し、また隠匿した者

また上記ほどは悪質でなくても、家庭裁判所の審判によって、相続排除、または相続人の解除で、相続権を取り消す制度もあります。

家庭裁判所の審判で取り消す事例

・非相続人に対する虐待、または重大な侮辱

・著しい非行

次は、序文の問題に関わる、相続分の取り分について説明していきます。

法定相続分とは

非相続人が、各相続人の相続分を指定したり、この指定を第三者に委託しない限り、相続分は民法の規定に従うことになる(900条)。これを法定相続分という。

(参照;「パーフェクト宅建 基本書」より)

下記の相続の取り分は宅建士試験にもよく出題されるので必ず覚えてください。

第1位:子と配偶者が相続人のとき子が1/2、配偶者が1/2

第2位:直系尊属と配偶者が相続人のとき直系尊属1/3、配偶者が2/3

父母がいるような場合、すなわち同順位の直系尊属が2人いる場合は、均等割りになる

第3位:兄弟姉妹と配偶者が相続人のとき兄弟姉妹が1/4、配偶者が3/4

ポイント

配偶者は必ず相続人になります!

特別受益者の相続分

共同相続人の中には、生前に贈与を受けるなど特別の利益を受けた者(特別受益者)がいる場合は、そのことを遺産分配で考慮しないと不公平になります。

そこで民法では、相続人の中で、特別受益者がいる場合は、その贈与額を加えた金額を相続財産とみなします。

これを相続分に従って分け、特別受益者は、自分の相続する額から、この生前贈与された分を引いて相続することになります。

相続人の寄与分

民法では、共同相続人の中に、被相続人へ生前に貢献したことがあれば、それを相続分に考慮します。

考慮されるものは、被相続人の事業への労務の提供、財産上の給付、あるいは療養介護その他の方法により、被相続人の財産の維持、または増加に貢献したなどです。

その場合は、共同相続人の協議で定めた寄与分を差し引いたものを相続財産とみなします。

そして寄与した相続人は、その寄与分を加えた額を相続分として受け取ることができます。

指定相続分

被相続人は、遺言で共同相続人の相続分を定めることができます。

相続分の指定は、必ず遺言によらなければなりません。

被相続人が生前に、それ以外の方法で相続分の指定をすることは認められていません。

宅建の過去問解説:相続1(相続範囲と順位・相続分)

相続はいかがでしたか?

序文の解答です。

子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各2分の1である(民法900条1号)。したがって、①の場合は、Bの法定相続分は2分の1である。また、子が数人あるときは、各自の相続分は等しい(民法900条4号)。したがって②の場合もBの法定相続分は2分の1である。

(参照:【平成29年 問3-2項】過去問解説より)

本文の解説に戻る

相続の取り分は、配偶者1/2と子供1/2だと覚えていますか?

相続人になるべき者の順位は、子、直系尊属、兄弟姉妹の順です。

また、配偶者は例外的な場合(相続欠格、相続廃除)を除き、必ず相続人になります。

他にも下記の内容も平成29年度の宅建試験に出題されているので押さえて下さい。

共同相続人は、被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で遺産の分割ができる

・相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同承認をしてのみ行える。

次回の「宅建士過去問【権利関係】相続」の2回目の記事は、遺言と遺産分割についてリアルに解説していきます。

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