宅建の過去問解説【税・その他】住宅金融支援機構の業務

テスト

今回の宅建士になるための「税・その他」の過去問対策は「住宅金融支援機構の業務」についてです。

独立行政法人住宅金融支援機構(以下、「機構」という)は、従来の住宅金融公庫(以下、「公庫」という)を母体として平成19年4月1日に発足しました。

証券化支援を主たる業務とする政府全額出資の組織(国土交通大臣および財務省所管)です。

ここで平成29年度の宅建士試験で出題された問題を解いてみましょう。

問題46

(1)機構は、団体信用生命保険業務として、貸付けを受けた者が死亡した場合のみならず、重度障害となった場合においても、支払われる生命保険の保険金を当該貸付けに係る債務の弁済に充当することができる。

正しいか誤りか?

過去問の解説を見る

この「住宅金融支援機構の業務」は宅建試験に毎年出題されています。

過去問題は解ける様に必ず習得しておきましょう!

宅建の過去問解説【税・その他】住宅金融支援機構の業務

機構の目的

今まで公庫が実施してきた個人向け住宅への長期・代わりに銀行などが貸し付けた住宅ローンの債権を買い取って証券化し、市場で販売(投資家に転売)する支援業務が中心。

直接融資は、災害関連、子育て家庭・高齢者向け賃貸住宅の建設等の、一般金融機関による融資が困難な分野に限り行う。

主に3つの分野に分けられる

・一般の金融機関による資金の融通への支援

・良質な住宅の建設等を促進するための情報の提供

・一般の金融機関による資金の融通の補完(保証をつける)

機構の主な業務

資金の融通への支援(メイン業務)

・一般の金融機関が行う住宅の建設または購入に必要な資金の貸付債権住宅ローン債権)の譲受け買取型

・上記1)の住宅ローンについて、住宅ローン利用者(債務者)が返済不能となった場合に、民間金融機関に対して保険金の支払いを行う住宅融資保険の引受けや、住宅ローン債権を担保して発行された債権などに係る債務の支払いにつき、投資家に対しての期日通りの元利(がんり)払いの保証。<保証型

上記1)および2)は「証券化支援事業」とも呼ばれ、機構の中心業務とされている。

「証券化支援事業」では「高齢者向け返済特例のような制度はない

【証券化支援事業(買取型)の流れ】

30年間のローンで3000万(ローンで3900万)を借りた場合

宅建の過去問解説【税・その他】住宅金融支援機構の業務

資金の融通の補完(直接融資等)

政策的に重要だが、民間では対応が困難な下記の融資に限り、機構が民間金融機関を補完すべく、資金需要者に対して直接に融資を行う。

・災害関連

・都市居住再生関連(密集市街地による建替え、)マンションの建て替え、共有部分の改良

・高齢者向け返済特例「死亡時一括償還型融資

「高齢者向け返済特例」とは:機構があらかじめ貸付を受ける者との間で、一定の契約を締結し、その者が死亡した場合等に支払われる生命保険金等を債務の弁済に充当する。

その他の業務(公庫の時の業務を引き継いでいるもの)

・阪神淡路大震災

・財形住宅融資

・既往債権の管理・回収

業務の実施と委託

機構は、国や地方公共団体が行うまちづくり等の施策について協力しなければならない。

機構は、情報の提供のうち、一定の業務を下記に委託することができる。

・一定の金融機関・法律に規定する債権回収会社

・地方公共団体その他一定の法人

長期借入金及び機構債権等

機構はその業務に必要な費用を充てるため、主務大臣(国土交通大臣及び財務大臣以下同じ)の認可を受けて、長期借入金をし、住宅金融支援機構債権(機構債権)を発行することができる。

機構債権の担保のための貸付債権の信託

機構は主務大臣認可を受けて、機構債権に係る債務の担保に供するため、その貸付債権(譲り受けた債権等を含む。)の一部を信託会社等に特別信託することができる。

【宅建】過去問解説まとめ「住宅金融支援機構の業務」

住宅金融支援機構の仕組みは理解できましたか?

機構の3つの業務(資金融通への支援、情報の提供、資金の融通の補完)についてはおさえておきましょう。

メインである買取業務については特に重要です。

過去問「住宅金融支援機構」の解説

問題46

(1)機構は、団体信用生命保険業務として、貸付けを受けた者が死亡した場合のみならず、重度障害となった場合においても、支払われる生命保険の保険金を当該貸付けに係る債務の弁済に充当することができる。

解答:正しい。

独立行政法人住宅金融支援機構は、団体信用生命保険業務として、貸付を受けた者が死亡した場合(重度障害の状態になった場合を含む)に支払われる生命保険の保険金を当該貸付けに係る債務の弁済に充当することができる(独立行政法人住宅金融支援機構法13条1項10号)。

(参照:【平成29年 問46項1】過去問解説より)

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【試験に出題されるポイント】

機構は、証券化支援を主たる業務とする政府全額出資の独立行政法人である。

証券化支援業務とは、

・一般金融機関の住宅ローン債権の譲受け

・当該債権を担保とする債権などに係る債務の保証のことをいう。

・機構は、災害関連、都市居住再生関連など、民間金融機関では対応困難なものに限って、直接融資を行う。

・機構は、情報提供等の業務以外のうち一定の業務を、金融機関、債権回収会社、地方公共団体等に委託することができる

・機構が金融機関から債権を譲り受ける場合、貸金業法の適用を受けない。

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参考記事:「宅建士になるための過去問解説【税・その他】不動産鑑定評価基準」

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