宅建の過去問解説【宅建業法】業務 ― 罰則業務:罰則の種類と金額

宅建士の過去問解説「罰則」の種類と金額についてです。

前回に解説した「監督処分」と一緒に「罰則」も毎年出題されています。

しかし、覚える分量が多い割には1問だけなので、最初から勉強しない通信講座もあります。

ここで平成29年度の宅建士試験に出題された罰則の問題を解いてみましょう。

問題29

1)宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、マンション管理業に関し、不正又は著しく不当な行為をしたとして、マンションの管理の適正化の推進に関する法律に基づき、国土交通大臣から業務の停止を命じられた。

この場合、Aは、甲県知事から法に基づく指示処分を受けることがある。

4)宅地建物取引業者D(丙県知事免許)は、法第72条第1項に基づく丙県職員による事務所への立入検査を拒んだ。

この場合、Dは50万円以下の罰金に処せられることがある。

上記の2つの文は正しいか誤りか?

罰則は暗記量が多いので、時間がない人は、宅建士試験の直前にポイントだけ確認する程度にしましょう。

場合によれば「罰則」は捨てるという選択肢もあります。

グループ化して、どんな罰則があるかの概略を理解していると、細部まで暗記しなくても解答が推測できます。

理屈で考えてみると宅建業の重大な事項ほど、罰則は罰金や懲役などが刑が重くなります。

以下、本文をみていきましょう。

宅建の過去問解説【宅建業法】業務 ― 罰則業務:罰則の種類と金額

宅建の過去問解説:罰則の種類

宅建業法は、その違反に対して、実行性を確保するため、監督処分のほか、罰則を適用している。

宅建業法上の罰則には、最も重い「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金またはこれを併科」(両罰規定を除く)、から最も重い「10万円以下の過料」がある。

なお、違反従業員者はもとより、その従業者を雇用している宅建業者に対しても罰則を課すという両罰規定がある。

(参照:「パーフェクト宅建 基本書」より)

*「両罰規定」とは従業員が違反行為をすれば、雇用主である代表者も一緒に罰せられること

懲役もしくは罰金がある罰則

3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金か過料

不正の手段で免許を受けた者

無免許で事業を営んだ者

名義貸しの禁止の規定に違反(他人に宅建業を営ませた者)

業務停止の命令に違反して業務を営んだ者

2年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金か過料

重要な事実* について故意に告げず、また不実の事を告げる行為

*「重要な事実の不告知等の禁止」

1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金か過料

不当に高額の報酬を要求する行為

6月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金か過料

営業保証金の供託の届出をせずに事業を開始

誇大広告等の禁止の規定に違反

・宅地建物の登記もしくは引渡し、または取引にかかる対価の支払いを不当に遅延する行為

・手付の貸与等による契約の締結の誘引行為

罰金刑のみの罰則

100万円以下の罰金

・免許申請書またはその添付書類に虚偽の記載をして提出

免許を受けずに宅建業を営む旨の表示、または宅建業を営む目的をもって広告

自己の名義で他人に宅建業を営む旨の表示、または宅建業を営む目的をもって広告した者

・事務所に法定の数の専任の宅建士を置かないで事務所を開設

・専任の宅建士の設置義務違反となった事務所で2週間以内に補充措置をとらない

・国土交通大臣の定めた額を超える報酬を受領

不正の手段によって手付金等保全の指定保証機関または指定保管機関になるための指定を受けた者

兼業の制限の規定に違反して手付金等保証事業手付金等保管事業以外の事業を営んだもの

契約締結の禁止の規定に違反して保証委託契約を締結した者

・指定保証機関または保証協会に対する改善命令に違反

50万円以下の罰金

・宅建業者の変更の届出をせず、また虚偽の届出をする

契約成立時に義務付けられている書面の交付をしない

・事務所ごとに報酬額の提示をしない

・従業者に証明書を携帯させず、その者を業務に従事される

・事務所及び国土交通省令で定める場所に標識を掲げない

・宅建業者またはその使用人等の秘密を守る義務に違反

従業者名簿を備えず、またはこれに必要事項を記載せず、もしくは虚偽の記載をする

帳簿を備えず、またはこれに必要事項を記載せず、もしくは虚偽の記載をする

10万円以下の過料

宅建士証を返納しなかった者

宅建士証を提出しなかった者

重要事項説明のときに宅建士証を提示しなかった者

宅建士の過去問解説まとめ:宅建業法「罰則」

いかがでしたか?

序文の「罰則の問題の解答です。

問題29

1)誤り

宅地建物取引業者は、「その業務に関し」他の法令に違反し、宅地建物取引業者として不適当と認められるときは、指示処分を受けることがあるが、マンションの管理の適正化の推進に関する法律に基づき、マンション管理業に関し、国土交通大臣から業務の停止を命じられた場合に指示処分を受けることはない(宅地建物取引業法65条1項)

4)正しい

宅地建物取引業者(知事免許)が、法72条1項に基づく県職員による事務所への立入検査を拒んだ場合、50万円以下の罰金に処せられることがある(同法83条)

(参照:【平成29年 問29項1、4】過去問解説より)

宅建業法「罰則」暗記のポイント

(1)罰則の種類

宅建業法の刑罰の3種類

懲役 ②罰金 ③過料(秩序罰)

(2)宅建業者は、罰金(300万円以下、100万円以下、50万円以下)以上の刑を受けても過料に処せられることはない。

【宅建士の宅建士証の返納・提出・提示義務違反】

10万円以下の過料、罰金以上の刑に処せられることはない(宅建士が宅建業者でる場合を除く)

(3)宅建業法上、最も重い4つの罰則

免許制度の破壊行為として免許取消しの対象になる】

・不正の手段で免許を受けた者

・無免許で事業を営んだ者

・名義貸しの禁止の規定に違反(他人に宅建業を営ませた者)

・業務停止の命令に違反して業務を営んだ者

(4)宅建業法上、唯一の親告罪秘密保持義務違反

(5)両罰規定

法人等の従業員や宅建士等の使用人が宅建業法違反を行った場合、その行為者を罰するほか、その法人等に対しても罰金刑(1億円以下)が科される

(6)罰則の適用の有無についての注意点

(イ)宅建業法以外の法律違反については、監督処分の対象となることがあっても、重ねて罰せられることはない(二重処罰の禁止

(ロ)営業保証金の供託の無届出開業には罰則があるが、補充供託義務違反についての罰則はない

(ハ)業務上の規則違反(法32条~43条)

【罰則があるもの】

誇大広告等の禁止違反

書面の交付義務違反のみ

【罰則がないもの】

・宅建業者の重要事項説明義務違反

自ら売主となる場合の規制に違反

(二)業務上の規則違反(法44条~50条)

【罰則がないもの】

不当勧誘等の禁止違反のみ、他は罰則あり

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