宅建試験【宅建業法】報酬額の計算方法(過去問は消費税10%で対応)

宅建業法で報酬額の計算方法は、苦手意識を持つ受験生も多いですが、慣れると確実に得点できる項目です。

今回、宅建試験で出題された過去問を中心に報酬の計算問題をまとめました。

ぜひ、得意分野にしてください!

★ 消費税の計算法は10%(令和元年10月増税)で対応しています。

宅建過去問解説:報酬の計算のまとめ

売買契約の代理の報酬

・依頼者の双方から報酬を受ける場合 ー 下記で計算した額をそれぞれから受領できる。

・交換物件に価格差がある場合 ー 高い方の価額を基準として計算。

・依頼者の要望により別途発生した経費(現地調査費など)は報酬とは別に請求できる。

・依頼者から承諾を得ていても、報酬の限度額を超えてはならない。業者間取引にも適用

報酬と消費税の関係

【ポイント】

・土地の売買については消費税課税されない

(しかし、土地の取引の代理・媒介報酬には消費税が課税される

・建物売買については消費税は課税される

・報酬の限度額となる取引代金の額は、本体価格(税抜価格)が基礎となる。

宅建業者が課税事業者の場合

従来の限度額に当該媒介報酬に課されるべき消費税相当額を加えた額を依頼者へ請求することができる。

免税事業者の場合

免税事業者は、10%の40%(不動産業のみなし税率)である4.0%を報酬に加算できる。

例)報酬の限度額(消費税抜き)が126万円とした場合

126万円 × 1.04 = 131万040円 を請求することができる。

報酬の上限額の計算方法(速算式)

物件の価額 基本の率 計算式
イ)200万円以下 100分の

価格×5%×.10

ロ)200万円を超え400万円以下 100分の 価格×4%+2万円×1.10
ハ)400万円を超える

100分の

価格×3%+6万円×1.10
消費税の取扱い 上記で算出額に
消費税(1.10倍
 

計算例1 過去問:平成24年度 問題35

平成24年度 問題35(消費税増税に伴い 代金を一部変更

宅地建物取引業者A社(消費税課税事業者)は売主Bから土地付中古別荘の売却の代理の依頼を受け、

宅地建物取引業者C社(消費税課税事業者)は買主Dから別荘用物件の購入に係る媒介の依頼を受け、

BとDの間で当該土地付中古別荘の売買契約を成立させた。

この場合、宅地建物取引業法の規定によれば、A社とC社の報酬額は幾らになるか?

なお、当該土地付中古別荘の売買代金は320万円(うち、土地代金は100万円)で、消費税額及び地方消費税額を含むものとする。

<問題の改正点>

問題文は、消費税の増税で金額が変更になります。

売買代金は平成24年は310万円(消費税5%に対応)

そして、令和元年9月末までは売買代金は316万円(消費税8%)でした。

現在は320万円(消費税10%)です。

【解答】

A社の代理の報酬の限度額 (税率は速算式表を参照)

300万円(建物の消費税額及び地方消費税額を除いた土地と建物本体の価額)

【300万の内訳】

消費税は建物にはかかりますが、土地にはかかりません。

よって土地は100万

建物は220万÷.10=200万

土地付中古別荘の税抜き価格は、
100
万円+200万円=300万円 となります

300万円 × 4% + 2万円=14万円、

14万円 × 1.10(消費税)= 15万1,200円

売買代理の場合 (双方で) 15万1,200円 × 2倍 = 308,000円

計算例2 過去問:平成25年度 問題37

平成25年度 問題37(消費税増税に伴い 代金を一部変更

宅地建物取引業者A社(消費税課税事業者)は売主Bから土地付建物売却の代理の依頼を受け、宅地建物取引業者C社(消費税課税事業者)は買主Dから戸建住宅の購入の媒介の依頼を受け、BとDの間で売買契約を成立させた。

この場合、宅地建物取引業法の規定によれば、A社とC社の報酬額は幾らになるか?

なお、土地付建物の代金は、5,340万円(うち、土地代金は3,140万円)で、消費税額及び地方消費税額を含むものとする。

【解答】計算方法

① 税抜き価格を求める

ポイント! 土地には消費税はかからないので、建物のみ計算

・5,340万円 ー 3,140万円 = 2,200万円

 → 2,000万円 (建物の本体価格)

(計算式: 2,200万円 ÷ 1.10(消費税)=2,000万円)

・土地付建物の消費税抜きの本体価格 

3,000万円 +2,000万円 =5,000万円

② 売買の媒介の場合 一方が受領できる報酬額(税率は速算式表を参照)

5,000万円 × 0.03(3%)+ 6万円 =156万円

156万円 × 1.10(消費税) = 171万6,000円

③ 売買の代理は上記の2倍以内

171万6,000円 × 2 =343万2,000円

貸借の媒介の報酬

賃貸借(居住用建物の賃貸借を除く)の代理・媒介の場合に権利金(その名義のいかんを問わない)の授受があるときは、その権利金を売買の代金とみなして計算する。

報酬の限度額を受領した場合でも、依頼によって行った広告料金に相当する額は、別途受領することができる依頼されない場合は受け取れない

業者間取引にも適用

賃借媒介の報酬額の限度

・依頼者の双方から受けることのできる報酬の額の合計額は、借賃(使用賃借の場合は、通常の賃借)の1ヶ月分の1.10倍以下である。

この場合に居住用建物の賃貸借の媒介であれば、依頼者の一方について、借賃の1ヶ月分の054倍以下とされる。

宅建業者は、借主から承諾を得ていなければ、借主から借賃の1.10月分の報酬を受領することはできない。

権利金の授受

居住用建物以外の賃借の媒介・代理を行う場合において、権利金の授受があるとき

宅建業者は、借賃の1.08月分又は権利金を売買代金額とみなして算出した金額のいずれかを自由に選択して報酬を受領することができる。

計算例3 過去問:平成29年度 問題26

平成29年度 問題26((消費税増税に伴い 代金を一部変更

宅地建物取引業者A社(消費税課税事業者)は貸主Bから建物貸借の媒介の依頼を受け、宅地建物取引業者C社(消費税課税事業者)は借主Dから建物の貸借の媒介の依頼を受け、BとDの間で賃借契約を成立させた。

この場合、宅地建物取引業法の規定によれば、A社とC社の報酬額は幾らになるか?

なお、1ヶ月分の借賃は9万円(消費税相当額を含まない)である。

居住用建物以外の賃借の場合

【解答】

権利金(居住用建物を除く)も売買代金として計算する (税率は速算式表を参照)

200万円 × 0.05(5%)=10万円

10万円 × 1.10(消費税) = 110,000円

・AおよびCが受領できる報酬の限度額の合計

110,000円  × 2 = 220,000円

居住用建物の賃借の場合

【解答】

居住証の場合は、権利金は売買代金には含めない。

AおよびCが受領できる報酬の限度額の合計

9万円 × 1.10(消費税) = 99,000円

注意:保証金の場合は、退去時に全額返還されるので、権利金に当たらない。

計算例4 過去問:平成27年度 問題33

平成27年度 問題33(一部変更)

Aは、店舗用建物について、貸主と借主双方から媒介を依頼され、家賃1ヶ月分20万円(消費税等相当額を含まない。)、

権利金500万円(権利設定の対価として支払われる金銭であって返還されないもので、消費税等相当額を含まない。)の賃貸借契約を成立させ、貸主と借主からそれぞれ22万5,000円を報酬として受領した。

【解答】

(500万 × 3% + 6万円)× 1.10(消費税) =23万1,000円

媒介の依頼者の一方から受領できる報酬の限度額となる。

★ 宅建士の報酬の規制の記事はこちら

宅建士の過去問解説【宅建業法】業務 ―報酬に関する規制

宅建試験の報酬計算方法の過去問解説と対策

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コメント

  1. ゆい より:

    教科書で理解しにくい所はこちらを読み勉強させていただいてます。
    質問なんですが、売買、交換の媒介、代理における報酬限度額の計算例1なんですが、売買代金が316万円で(消費税とう含む)計算の初めが300万円から始まっているのは消費税等を抜いた価格だからでしょうか?
    消費税10%の場合どういった計算方法で300万円(.税抜き価格)になったのでしょうか?
    理解力がなくすみません。教えていただけるとありがたいです。よろしくお願いします。

    • nice job mama より:

      ゆい様

      ご質問ありがとうございます。

      報酬計算の基礎となる売買価格は税抜き価格です。
      よって、ご質問の通り、300万は、消費税抜きの売買価格です。

      消費税は建物にはかかりますが、土地にはかかりません。
      土地は100万
      建物は216万÷1.08=200万

      よって土地付中古別荘の税抜き価格は、
100万円+200万円=300万円 となります

      問題文の316万は8%の消費税の場合です。
      今は、316万(8%) → 320万(10%)になります。

      また何かあれば、いつでも問い合わせください
      よろしくお願いします。