マン管・管理業務主任者試験:コンクリート・外壁タイル診断法の要点まとめ

今回は「マンション管理士」と「管理業務主任者」で毎年1問〜2問が出題される「建物・設備の診断」についての要点です。

マンションでは、建物の維持保全のために躯体、仕上げや設備の全部又は一部を定期的に調査します。

調査結果は診断結果報告書としてまとめられ、マンションの改修計画を決めるために重要な資料になります。

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マン管・管理業務主任者:建物・設備の診断の試験の要点まとめ

マン管・管理業務:外壁躯体(コンクリート)の診断

コンクリートの診断は、ほぼ毎年出題されます。

強度の診断、ビビ割れ診断、塩分量や中性化の診断などがあります。

コンクリートの強度の診断

コンクリート試験は、コンクリートのコアを抜き測定する破壊試験と非破壊試験の2つがあります。

試験で出題されるのは、非破壊試験の方です。

純非破壊試験法 ・打撃法 シュミットハンマー法:コンクリートの表面に打撃を与えることで、表面のくぼみ、直径や跳ね返り高さ(反発硬度)を測定
・振動法 コンクリート内部の平均的な特性を測定
局部破壊検査法 ・プレアンカー法 引き抜き法
・ポストアンカー法
貫入抵抗法 ピンをコンクリート表面に打ち込み、ピンの貫入深さ又は露出長さを測定
内部探査のための非破壊試験法 ・超音波法 コンクリート中を伝播した超音波の周波数特性で内部探査を行う
・衝撃弾性波法 赤外線法・X線法・レーダー法・自然電極電位法など

イメージがつきにくい人は、下記の画像を参照ください。

シュミットハンマーの道具と検査

マン管・管理業務主任者試験対策:シュミットハンマーの写真

引用:株式会社レックス

貫入抵抗法の道具と検査法

マン管・管理業務主任者試験対策:貫入抵抗法の機械の写真

引用:株式会社ニューテック

マン管・管理業務主任者試験対策:貫入抵抗法の機械の写真

(引用:astamuse 地盤調査方法および地盤調査装置

コンクリートのひび割れ診断

ひび割れ幅は、0.3mm以上になると内部に雨水等が入るの注意が必要。

クレックスケールを使用して、コンクリートのひび割れ幅を測ります。

クラックスケールの使用方法の画像の引用

クラックスケールの使用方法の画像の引用

(引用:株式会社アクトファクトリーより)

ひび割れの内部の深さを調査する方法は、超音波法があります。

・超音波法

「ひび割れの深さ」の調査に関係する。

コンクリート中を伝播した超音波の伝播速度を観測。
その速度からコンクリート内部を調査する。

コンクリートの塩分量や中性化の診断

コンクリート内部の鉄筋が錆びる原因の一つが塩分です。

また、アルカリ性であるコンクリートが、空気中の二酸化炭素と反応し、アルカリ性が失われる現象中性化と言います。

サビや汚れもコンクリートが中性化する原因の一つが考えられています。

コンクリートで間違えやすいのが、中性化とコンクリート強度の関係です。

中性化すると内部の鉄筋が腐食し、膨張からコンクリートがひび割れて剥落するので、躯体の耐久性は低下します。

ただ、中性化してもコンクリートの強度が低下するわけではないです。

中性化の深さと鉄筋の配置・かぶり厚さの検査法

調査法 内容
・電磁波レーダ

鉄筋の平均的な配置かぶり厚さを調査。

電磁波をアンテナからコンクリート表面に放射、その電磁波が反射され、再びコンクリート表面に出て受信アンテナが受信される時間から、反射物体(鉄筋)までの距離を測定

・フェノールフタレイン溶液

コンクリートの中性化深さを調査。

フェノールフタレイン溶液を噴霧。赤紫色に変色する部分を未中性化部、変色しない部分を中性化部と判断。

・ノギス

コンクリートの中性化の長さを調査。
長さを100分の5mm単位まで精密に測定する測定器。

また、電磁波レーダーは、下記の引っ掛け過去問もあります。

過去問 平成29年ー36

3・電磁波レーダーを用いて、給排水管内部の劣化状況の調査を行った。

解答:間違い

鉄筋コンクリートに電波を当ててコンクリート内の鉄筋の位置を測る調査法なので、劣化状況を調べるものではないと覚えてください。

給排水管内部の劣化状況は、内視鏡調査が一般的です。

内視鏡調査とは、給水管、排水管等の内部に内視鏡(ファイバースコープ)を挿入して、配管内部の腐食状況をチェックします。

ファイバースコープとは、数千から数万本の光ファイバーを束ねたイメージガイドを通して、直接目視観察することができる。

マン管・管理業務主任者試験対策:マンションの配管の内視鏡の検査の画像

(引用:給水管・排水管の内視鏡調査ならBORORe(ボロリ)

他に給水管のサビの状態を検査するのに、一部の管を取り出す抜管(サンプリング法)もあります。

目視でわかる鉄筋コンクリートの劣化現象の種類

外部からの目視で、下記の劣化現象を確認します。

エフロレッセンス

(白華現象)

コンクリートの表面にセメント中の石灰などが水に溶けて染み出し、空気中の炭酸ガスと結合して、固まって白色の粉状になる。

チョーキング

(白亜化)

表面塗膜(コンクリート、シーリング材)に粉末が生じる劣化現象

(黒板のチョークが手に付くようなイメージ)

・ジャンカ コンクリートの一部に粗骨材(砂利)が多く集まって出来た空隙の多い欠陥部分。

・浮きとふくれ

浮きは、タイルとモルタルの境界面、モルタルと躯体コンクリートの境界面、仕上げモルタルと躯体コンクリートの境界面が接着不良で隙間が生じて、部分的に分離した状態。

ふくれは、タイル張りの層、仕上げモルタル層の浮きが進行し、面積が凸に変形。

ポップアウト

コンクリート表面の小部分が円錐状に窪んだ状態
凍害・コンクリート内部の部分的な膨張圧、アルカリ骨材反応が原因。

乾燥収縮は、原因になりません。

アルカリ骨材反応

コンクリートに含まれるアルカリ分が、骨材(砂利や砂)の特定成分と反応し、異常膨張を起こし、コンクリートにひび割れを生じさせる劣化現象。

フェノールフタレイン溶液を使用した中性化の引っ掛け問題に、エフロレッセンス(白華現象)が出ます。

過去問 平成19年ー37

マンションのRC造の劣化原因と症状で適切でないものの組み合わせ

1.  コンクリートのアルカリ骨材反応 ー エフロレッセンス

解答:適切な組み合わせではない

 「コンクリートのアルカリ骨材反応 ー ポップアウト」が適切です。

【ポップアウトの症状】

マン管・管理業務主任者試験対策:ポップアウトの症状の写真

(引用:JIS規格外生コンクリートの 出荷問題とその後

外壁タイル張りの診断法

外壁は、3段階の診断で確認できます。

1)外観目視試験(1次診断)

2)打撃診断(2次診断)

3)非破壊診断(3次診断)

診断は、建物竣工後2年以内に1回目を実施し、それ以降は3年ごとに行います。

打撃診断(2次診断)

部分的・全面を打診し、その打音により浮きの有無と程度を確認。

パルハンマー 叩いたり、こすったりして、タイル面や塗装面が下地から剥離しているのを調査するための棒。
テストハンマー

叩いた反響音でそれがきちんと固定されているかどうかを調査する道具

下記がパルハンマーの写真。

先端が丸いので、こすったりできる形状です。

マン管・管理業務主任者試験対策:パルハンマーの写真

(引用;株式会社アズマ

テストハンマーはカナヅチの様な形です。

非破壊診断(3次診断)

外壁タイルの内部を診断する方法です。

調査法 内容
反発法 タイル面に一定の衝撃を加え、その衝撃により生じたはね返りの大きさを自動的に記録し、タイルの浮き等の程度を調査。
赤外線装置法

不良部分と正常部分の温度差で診断する方法。

壁面が太陽で温められると、健常部分では熱がコンクリートに伝わるが、不良部分ではタイルと躯体コンクリートの間の空気層により熱が伝わりにくくなる。

不良部分は健常部分よりも高温になる。
日照及び温度変化が大きい日が検査に適する。

サーモカメラ(赤外線カメラ)を使用。

赤外線サーモグラフィ法とも呼びます。

試験によく出題されるのが赤外線装置法です。

マン管・管理業務主任者試験対策:サーモカメラを使用して赤外線で外壁タイルの浮きを調査の写真

(引用:STT研究所

タイルの付着力の調査

塗膜の付着力の調査も出題されます。

  内容
建研式接着力試験器 タイルを貼った後に2週間以上が経過し、強度が出た時期に壁面に対して垂直方向にタイルを引っ張って接着強さを測定する検査。

マン管・管理業務主任者試験対策:建研接着力試験機で測定した写真

(引用:一般社団法人 改修設計センター

金属系塗料の付着力を測定するクロスカット法の試験とは違います。

  内容
クロスカット法 測定部にカッターナイフで切り込みを入れ、その切り込み部分にセロハンテープを貼り付け、そのセロハンテープの一旦に概ね45度の角度で剥がし、その時にセロハンテープに塗膜が付着する状況によって塗膜の付着性を判定する試験。

マン管・管理業務主任者試験対策:クロスカット法の写真

(引用:一般社団法人 改修設計センター

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