宅建試験を受験する半分以上が、独学と言われ、宅建に合格できるのは100人中、約15人。
独学で合格は狙えるけれど、簡単には合格しない中難易度の資格試験です。
しかし、私の周囲では通信講座や通学を利用しなくても、独学で3ヶ月間ほどの勉強で宅建士に一発合格した人がいました。
ここでは、私の職場で独学から宅建に合格した人の3つの学習法のコツを紹介します。
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独学で楽々と宅建に合格した職場の先輩と苦戦した私
その人は、試験前でも会社の飲み会に参加する余裕の受験生でしたが、12月の合格発表では、見事に宅建に一発合格していました。
曰く、「宅建は少し勉強すれば、独学でも受かる試験。別に難しく無い」
その様子を見ていると、私には、宅建は余裕で合格できる資格試験に思え、簡単に合格できると、初めの頃は、独学で宅建士を目指していました。
しかし、現実は甘くなく、忙しさもあり勉強は全く進まず、挫折寸前になりました。
焦る私は、途中から学習時間の短縮のために「通信講座」に学習法を切り替えました。
宅建試験の1ヶ月前は、本当に死に物狂いで過去問を解いて、やっと宅建受験を終えました。
合格点ギリギリの37点で、宅建に合格した私の感想はただ一つ。
「宅建は独学でも合格できる資格かもしれないが、甘く見るな!」です。
ネットなどで検索しても、初心者でも楽々と合格したという嫌味な記事が目立ちます。
「独学でも簡単に宅建に勉強できた!」
「普通の人でも、1ヶ月で合格できた」
など不合格者の心にグサグサと刺さるような情報が溢れています。
独学でも宅建に受かる人と落ちる人の勉強法はどこが違うのでしょうか?
宅建独学が挫折する2つの原因と解決策は?
宅建試験に独学で挑戦する受験生は、私も同じですが、最初は張り切って勉強します。
しかし、2週間も経つと忙しい日々の中で、段々、当初の熱意が薄れてしまいます。
毎年、7月に受験願書を提出しても10月の本試験では、約2割の人が受験を辞めてしまうことからも挫折者が多い試験です。
私の経験上、勉強の挫折の大きな原因は2つ考えられます。
1)勉強している問題集の内容が理解できない
2)勉強のモチベーションが保てない
独学の必勝法の第一歩は、まず勉強に挫折しないことです。
上記の2つの挫折原因を解決すれば、独学でも合格できるチャンスは広がります。
以下、独学の合格者の3つの学習の解決法を紹介します。
解決策1・難解な内容を簡単に理解する(特に民法)
2)のモチベーションの問題は、本人の意思の強さや熱意にも左右されるので、誰でも解決できません。
しかし、1)の問題集の内容が理解できない事は、試験勉強をする前の対策で、ある程度は防ぐことができます。
勉強が続かなくなる本当の原因は、実は「1)の理解できない」事が発端になり、面白くなくなり止めてしまう事が多いです。
これは逆を返せば、宅建試験の出題内容さえ理解できれば、それ程、勉強が苦痛になりません。
理解できる事は、合格の可能性があるとも思えるので、モチベーションも維持できます。
ゼロから独学する場合には、難解と言われる権利関係の攻略も重要です。
多くの合格者が実践した勉強法の1つが、民法をやさしく理解するために漫画を読むことです。
権利関係の民法は、最初は漫画で理解する
宅建の試験で、多くの人が最初につまづくのは、権利関係の民法です。
民法を制する者は宅建を制すると言われるぐらい民法の攻略は宅建試験には重要です。
近年の試験の傾向では「権利関係」よりも配点が高い「宅建業法」で点を稼ぐことが推奨されています。
それでも「権利関係」で民法の基礎問題を落としていると不合格になってしまいます。
独学の対策は、民法は難しいので簡単な内容から親しんで次のテキストに進むと理解度が全然違います。
対策としては、先にざっと民法の概略を理解する事が効率が良く、それには漫画が最適だと言われています。
実際にユーキャンなどの大手の通信講座でも、民法の理解に漫画本をテキストとして採用しています。
そして、私も実際に民法を理解するときは漫画がわかりやすかったので、漫画を読むのは、おすすめします。
ただし、注意しなければならない事は、これで民法の問題がマスターできる訳ではないです。
マンガの勉強方法は間違っていないですが、頼りきると危険です。
漫画だけでは過去問題は解けないので、あくまで理解の手助けをしてくれる位置づけで利用するのが最適です。
漫画の活用のおすすめ方法
下記のサイクルで、マンガ学習を進めると間違いなく民法が理解できます。
権利関係の民法に、行き詰まった時に遊びながら読める漫画は精神面にも効果があります。
何度か繰り返し読んでいくと、気分転換になり、理解できる箇所も増えてきます。
宅建の試験勉強を単なる試験勉強と思わずに、自分の新しい知識習得のために利用しようとする人の方が、勉強が続きやすいです。
宅建の民法理解におすすめの漫画テキスト
宅建士のマンガは、色々と出版されていますが、宅建学院が出版しているこの漫画を薦める人が多いです。
特に、下記のような4コマ漫画は、勉強の息抜きにぴったりです。
私も実際に読みましたが、民法の基本を理解するのには役立ちました。
何よりも漫画は勉強しているよりも遊びながらなので、ストレスが溜まりません。
ただ、何度も繰り返しますが、マンガはあくまでも最初の導入を取り掛かりやすくするための勉強法です。
マンガを読むだけでは民法の問題は解けるようにはならないことを忘れないでください。
解決策2・自分に合うテキストと問題集を選び集中
漫画で民法などの法律を理解すれば、次は基礎テキスト(入門書も含む)を読みます。
合格者は、自分に合う基本テキストや問題集を選び、それに集中します。
テキストの入門書はわかりやすく最新の物を選ぶ
次に本格的に宅建士の試験勉強にとりかかる前に、入門書で試験の概略を理解しておくと、更に楽になります。
ここでも分厚い入門書ではなく、一冊で読み切れてしまう分量で、やや分量が少ない本がおすすめです。
(★ 初心者には、絵や図柄が多い宅建士の入門の市販テキストが読みやすいです)
入門書は、TACや日建学院など資格予備校の大手が出版している本が有名で、全体像が把握できると人気が高いです。
★ 宅建独学におすすめの人気のテキストおすすめ比較記事」はこちら
ここで注意する事は、常に最新の年度のテキストを選んで下さい。
宅建は毎年、頻繁に法改正が行われています。
古いテキストのままだと間違った古い法令の方で覚えてしまうので、勉強した事が無駄になってしまいます。
宅建の独学におすすめの入門テキストの選びは?
独学で合格した先輩はテキストは「基本書」と「過去問題集」2冊だけで、できるだけ薄い物を選んだそうです。
最短で合格するために、途中から独学から通信講座に変えましたが、独学の経験は無駄にはなりませんでした。
独学のときに必死で勉強した宅建の知識は、その時はわからなくても後で、何度も過去問を解いていると完全に頭に定着します。
ただ、テキストを読んでいるだけでは当然、合格しません。
アウトプットの作業(過去問題を解く)などの作業が必要になります。
インプットとアウトプットを繰り返してこそ、知識も定着します。
試験に出る重要項目を暗記しない限りは、暗記型の宅建試験には合格しないです。
過去問題対策を上手にしている
基本書のテキスト以外に重要なものは、過去問題集選びです。
これは解説の仕方に違いや工夫があるだけで、どの過去問でも重要事項は同じです。
過去問題集を選ぶ時も、解説のページを見て自分に合うかどうかを確認してから購入するのがおすすめです。
★ 過去問の対策も宅建試験には重要です。
【宅建】過去問おすすめ3つの勉強法と問題集!私は過去問攻略で1ヶ月で合格できた
解決策3・勉強を先延ばしにしない。今ベストを尽くす
「そのうちやる…」という人は、独学では、まず合格しません。
「来年に合格すれば良い」と思うと、日々の忙しさに紛れて、勉強開始は、先に延びます。
特に試験まで残り1〜2ヶ月になると、時間が無い、だから今年は絶対に合格できないと諦める人がいます。
独学の場合は、「来年の合格を目指して、年が明けてから勉強を開始しよう」と思いがちです。
いつからでも真剣に勉強すれば宅建合格はあり得る
たとえ、試験の1ヶ月前でも、今年の合格を目指して、最後まで真剣に勉強をする人が、驚くことに合格します。
そして、仮に不合格だったとしても、勉強したことは無駄にはなりません。
来年の試験合格を目標にして、1日でも早く勉強を始める人の方が、ライバルよりも合格が近くなります。
独学で合格するには、宅建に合格しようと決意した時から、ベストを尽くすことが大切です。
来年ゼロから受験するよりも、今年から真剣に勉強している独学の受験生の方が、圧倒的に優位です。
今から直ぐに頑張れる資質は、独学の場合は特に不可欠です。
職場の先輩も、試験前でも飲み会には参加するなど、表に努力は見せない人ですが、仕事ではかなりの努力家です。
同じように粘り強く勉強を続けていたと思われます。
ちなみ資格試験は、仕事も出来る人ほど、合格できる確率が高いらしいです。
忙しいので勉強できなというのは言い訳で、忙しい不動産の営業マンほど、よく宅建に合格しています。
試験のために日々の仕事をないがしろにするのは、もっての外で、仕事と両立させてこその資格勉強です。
宅建に独学でも合格しやすいの人の特徴
なぜ独学でも通信講座や通学の受験生を押し退けて、宅建に合格できるのか?
幾つかの理由が考えられます。
法律系の資格試験の経験者などは独学でも合格しやすい
まず、宅建試験に圧倒的に有利な人は、下記の人です。
・宅建と関連する資格の勉強経験がある人
・民法が得意な人。
特に難問とされる民法は、法律に強ければ、テキストの解説を読むだけでも理解できるので、宅建の独学が成功しやすいです。
また、今まで資格試験で合格した経験がある人なども、勉強のコツがわかっているので有利です。
勉強することが習慣になっている人も、宅建の独学でも挫折せずに続けられます。
また、建築士の取得者も試験勉強は有利です。
私も「法令上の制限」の建築基準法や都市計画法などは、建築分野と重なるので、あまり勉強せずに済みました。
(★ 参考記事:宅建の勉強法:二級建築士と共通の試験出題のポイントをまとめてみた!)
受け身でない勉強法が実践できる人が独学でも合格する
私が知っている資格試験に合格できる人は、仕事が非常に良く出来る人が多いです。
ほとんどの人が、段取りが良く、テキパキと仕事を早く片付けていきます。
多分、試験勉強も自分のペース配分を考えながら、段取りよく進めたと思われます。
試験に出るところだけを集中的に勉強したとも言っていました。
独学と通信講座が、通学よりも良い面は、「自分のペースで空いた時間に勉強できる」ことです。
独学が成功する人は、このスケジュール管理が上手いです。
それって普段の仕事にも現れている資質だと感じます。
独学で宅建に合格した人は勉強に挫折しない工夫をする
さらに宅建に合格した人は、難しい内容でも理解できるように勉強のやり方を工夫をしています。
参考書も難解な物には手を出しません。
文字やページ数が多く、読むだけで時間がかかるテキストだと途中で勉強が挫折するからです。
先輩にコツをスバリ聞くと「独学は、挫折せずに勉強を続けられる学習法を選ぶこと」と言っていました。
簡単な知識習得から、ステップアップして過去問演習まで、無理なく学習を進めると途中で止めることが無くなります。
このように独学で合格できる人は、モチベーションの保ち方と勉強の進め方が上手です。
ネットで読む宅建の合格者の体験談は、「たった1ヶ月で合格した」など効率化をアピールする記事が多いです。
でも実は、「この勉強のコツって当たり前のことかも?大学の受験勉強の時に経験していない?」と気がつきます。
受験勉強で成功経験がある人は、独学で合格しやすいです。
そして、スマートに合格の成功談を語っている人でも、その裏では猛烈に努力しているはずです。
職場の先輩のように、宅建試験に有利になる資格を過去に取得していなくても同じです。
勉強のコツを会得していることは、過去に人よりも努力した経験があるから出来ることです。
実際に彼女は、過去に受験勉強で猛烈に努力して目標の大学に合格した成功経験を持っています。
独学+通信講座も早く合格できるコツ
宅建士や一級建築士など、数々の資格を取得してきた私の経験上、通信講座や通学に通う方が、試験対策が楽にできます。
まず、試験に出題される分野に集中して講義が進められるので、短い期間で効率よく学習が進められます。
お金と時間に余裕があるならば、通学や通信講座で勉強する方が、合格率は上がります。
学習のスケジュール管理もしてくれ、講師に質問も自由にできるからです。
★ 受験生に人気の通信講座「フォーサイト宅建講座」の合格率は、全国平均の4.54倍です。
【宅建フォーサイト】評判と口コミは?受講生の私が合格率71.5%の理由を語る」
さらにフォーサイトでは2020年度から不合格の場合は、受講料の全額が返金される保証制度もあります。
また、最初に独学を選ぶ人は、宅建士の試験勉強に予算をかけたくない人が多いです。
私もそうなので、気持ちはわかります。
そんな独学で勉強したい人に特に向いている通信講座があります。
宅建のスタディング(旧:通勤講座)は、受講料が19,800円で業界で最も安いですが、この講座で合格できた人は多数います。
スタディングは、受講生が4万人以上を突破した人気急上昇中の通信講座で、宅建の初心者には特におすすめです。
(引用画像:公式サイト 【STUDYing(スタディング)宅建士合格講座】より)
無料の体験講座もあり「失敗しない宅建士合格法5つのルール」も視聴できます。
合格すればお祝い金の特典もあるので受講料は安くなります。
スキマの通勤時間を利用した効率の良い勉強法は、試験に出題される最小限の重要事項のみをしっかりとマスターします。
スタディングの無料の体験動画【失敗しない宅建士合格法5つのルール】 の視聴は、メールアドレスの登録だけで簡単に出来ます。
宅建士合格のコツを知りたい人は見てみてください。
★ スタディングを詳しく知りたい人は>>>>【スタディング:STUDYing】評判と口コミをリピーター受講生が全講座を徹底紹介!
独学の本当のメリットは、実は「費用節約」だけではないです。
なぜならば、独学でもテキスト代(基本書や過去問集)はかかります。
それに直前の模試などを受けていれば、すぐに1万円近くなるので、安い通信講座との価格差はわずかです。
宅建士の独学で大切な事はマインドの保ち方
最後になりましたが、独学で宅建に合格するために1番大切な事は何でしょうか?
それは宅建試験の終了時に「やれるところまで頑張った」と思える事です。
「人間はやれるところまでしかできない」
これは、ビジネススキル本で有名な河野英太郎氏の言葉です。
独学だろうが通信講座だろうが、宅建の試験勉強をする行為は同じです。
自分の限界まで頑張った人は、合否関係なしに後悔しないはずです。
彼の著書「99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ」は、世界4カ国で翻訳・ベストセラーになりました。
この本の中には、マインドを保ち、仕事や勉強の効率を上げるコツが書いてあります。
特に最終章の「目標達成のコツ」は、試験勉強に当てはまることばかりです。
・自ら限界を作らない
・今から「でも」はじめる
・他人と比べない
・パニックにならない
・ストレス解消方法を決めておく
独学は孤独な戦いです。
独学で宅建合格を勝ち取る1番のメリットは、宅建士資格の取得が人生の自信になることだと思います。
誰にも頼らずに自力で、あなたは宅建試験の戦いに勝つ事になります。
自分の限界は自分が作るものです。
自分ができると信じたことは必ずできます!
独学を頑張る受験生の皆様が、笑って合格できる事を、心よりお祈りしています。
★ 宅建に一発合格できる勉強法を知りたい人は >>> 「宅建科目別のおすすめ勉強法で一発合格した私の体験談を全公開!」はこちら
独学の本当のメリットは主体性が身につくこと
独学の1番のメリットは「受け身でない勉強法」が実践でき主体性が身につくことです。
独学の場合は、自分で時間配分も試験対策の戦略も全部、自分で決めてコツコツと勉強していくしかありません。
実は、これは自分で考えて答えを見つけて実践する良い訓練になります。
これができれば、資格対策のためだけでなく、人生で成功できるコツが身につけられるのが、独学勉強法の一番のメリットです。
独学に挑戦したい人も頑張ってみてください!