宅建と民法:【相隣関係】隣地境界のバトルで勝つ方法

宅建士の試験勉強は日常生活にも役立つ民法の知識を多く学べます。

この「宅建と民法」のシリーズでは、宅建試験に出題された民法についてわかりやすく解説しています。

今回は、昔から民法でよくある揉め事の一つ「隣地との境界争い」についてです。

ここで、有名な隣地境界線の問題を解いてみましょう!

隣地の竹林のが境界線を超えて、あなたの庭に伸びてきて邪魔です。

あなたはその枝を自分の庭の範囲ならば、勝手に切ることはできるでしょうか?

また竹木のが境界線を超えてきた場合は、どうでしょうか?

他にも、もし隣人との関係が悪ければ、こんな問題が発生します。

あなたは、自宅の外壁を修理したいのですが、隣の敷地にも入らせて貰えないと工事ができません。

しかし、隣人は敷地に立ち入ることを許可してくれません。

あなたは隣人に、工事のための隣地使用を請求することが、できるのでしょうか?

どちらの内容も平成21年宅建士試験に出題された問題です。

「相隣関係」の知識は、特に戸建に住んでいる人には身近な問題です。

隣地との境界バトルで勝つために読んでみてください!

宅建と民法:隣地境界線のバトルに勝つ方法

宅建試験に出る民法の相隣関係とは

引水、排水、境界付近の建築制限なども全て相隣で調整が必要なものを相隣関係といいます。

上記の諸関係で揉めないように、民法では規定を置いています。

では、今回の隣地の立入りは、通路の通行と同様に認められるのでしょうか?

竹林の枝と根が境界線を超えた場合

序文の問題、隣地から伸びてくる枝と根の解答は、下記になります。

隣地の竹木のが境界線を越えるときは、その竹林の所有者に、その枝を削除させることができる。(民法233条1項)

竹林所有者の承諾なくその枝を切ることができない。

これに対し、隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、そのを切り取ることができる。(同法233条2項)

(参照:【平成21年 問4-3項】過去問解説より)

枝はダメでも、根っこだけは、承諾なしに勝手に切ることができるのは、面白いです。

土の中にある根など見えない部分であれば、処分するのは問題はなさそうです。

しかし、隣地から水が自然に流れてくるのを妨げることはできません

次は隣地立入りの問題についてです。

民法の隣地使用と立入権

序文の問題、外壁の工事に必要な範囲内で、隣の敷地の使用は、民法で認められています。

土地の所有者は、境界又はその付近において障壁又は建物を築造し、修繕するために必要な範囲内で、隣地の使用を請求することができる(民法209条1項)

(参照:【平成21年 問4-1項】過去問解説より)

必要な範囲内で隣地の使用は認められています。(範囲外の用途は不可)

ただし、隣家に立ち入るためには、隣人の承諾を得なければなりません。

外側の境界線付近だけであれば、承諾を受けなくても立ち入ることができます。

民法は、基本的に生活に必要な権利を認める法律です。

よって生活を維持に必要な通行や工事などは、隣地の使用は認められると理解して下さい。

しかし、隣地や隣家に立ち入ることによって、あなたが隣地の物を壊すなど、隣人が損害を受けた場合は、隣人は、あなたに賠償金を請求できます。

他にも境界線に関しては、双方が揉めないようにルールが定められています。

境界線付近の建築

建物を築造するには、境界線から50cm以上離す必要があります。

もし違反した場合は、隣地所有者は、その建築を中止させるか、それを変更させることができます。

しかし、その差止めの請求は、建築着工時より1年を経過した場合、または、建物が完成した後は請求できません。

ただし、損害賠償の請求はできます。

隣地境界線で失敗した事例

実際にあった新築の戸建住宅の失敗は、基準線の墨出し時に壁芯で境界から50cmを測ってしまうことです。

(* 墨出しとは、工事中に必要な線や位置などを床や壁などに表示する作業)

壁芯からの距離になると壁や仕上材の分だけ、境界からの距離が狭くなります。

隣地からの距離50cmが確保できない状態(約43cmほど)で、家が建ってしまいます。

この場合は、住宅の工事を施工する業者側の過失ですが、工事を依頼した側(施主)も責任を負う必要があるので、注意して下さい。

目隠しの設置も必要

もし、あなたの自宅と隣地の距離が1m未満であれば、相手側に目隠しの設置を要求できます。

境界線から1m未満の距離において他人の宅地を見通すことができる窓、または縁側(ベランダを含む)を設ける時は、目隠しを付けなければならない。

(民法235条より)

双方がプライバシーが確保できる状態にする必要があります。

境界が不明な場合:境界標設置権

もし、隣地との境界線が不明な場合は、どうすればよいでしょうか?

土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、境界を標示する物(境界標)を設置することが認められています。

その場合の設置、保存の費用は、等しい割合で負担するのが基本です。

ただし、測量の費用は、両方の土地の広さに比例して分担します。

これは、広い土地面積の方が、それだけ費用がかかるからです。

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