宅建士の過去問解説【権利関係】相隣関係「袋地の通行権」

今回の宅建士になるための「権利関係」の過去問解説は、用益物権とも関係する「相隣関係」についてです。

ここで宅建士試験でよく出題される過去問を解いてみましょう。

【平成29年度 問題4】

(2)他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地の通行することができる旨

上記は、民法の条文で規定されているか?

【平成25年度 問題3】

甲土地の所有者Aが、他人が所有している土地を通行することに関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか?

(1)甲土地が他の土地に囲まれて公道に通じない場合、Aは、公道に出るために甲土地を囲んでいる他の土地を自由に選んで通行できるわけではない。

(2)甲土地が共有物分割によって公道に通じなくなった場合、Aは、公道に出るために、通行のための償金を支払うことなく、他の分割者の土地を通行することができる。

(3)甲土地が公道に通じているか否かにかかわらず、他人が所有している土地を通行するために当該土地の所有者と賃貸借契約を締結した場合、Aは当該土地を通行することができる。

(4)甲土地の隣接地の所有者が自らが使用するために当該隣接地内に通路を解説し、Aもその通路を利用し続けると、甲土地が公道に通じていない場合には、Aは隣接地に関して時効によって通行地役権を取得することがある。

「相隣関係」は宅建試験の過去10年間で3回ほど、出題されていません。

しかし、簡単な問題なので確実に点が取れるようにしておいてください。

宅建士の過去問解説【権利関係】相隣関係「袋地の通行権」

宅建過去問解説:相隣関係とは

相隣関係とは、

相隣接する不動産の利用を調整するために、双方の所有者または利用者が、それぞれ自分の機能を制限して協力する関係のことを相隣関係という。

(参照;「パーフェクト宅建 基本書」より)

相隣とは、隣り合っている関係のことです。

引水、排水、境界付近の建築制限なども全て相隣で調整が必要なものです。

これらの諸関係で揉めないように、民法では規定を置いている事を相隣関係といいます。

前回の記事、用益物権2の地役権で出てきた、隣地の通行の問題は覚えていますか?

* 参考記事:「宅建士になるための過去問解説【権利関係】用益物権2(地役権) ある日、道が使えなくなったら!?」

この場合は、生活に必要であれば隣の土地でも通行でき、継続的に使用し外形的に認められる条件を満たせば、通路の時効取得もできました。

相隣関係の事例:袋地の通行権

上記でも書きましたが、公道に至るための他の土地の通行権も、相隣関係で認められます。

下記の図の袋地 Aの所有者は、周りを取り囲んでいるBまたはCの土地(囲繞地(いにょうち)という)を通行することができます。

(* 袋地とは、他の土地に囲まれているなど公道に通じていない土地)

宅建士の過去問解説【権利関係】相隣関係と袋地の通行権を説明した画像」

この場合は、通行のために必要かつ、囲繞地にとって最も損害の少ない方法・場所を選ばないといけません。

なお通行権者は、必要があるときは、自らが通路を開設することができます。

この場合は、囲繞地所有者の承諾は必要ないです。

しかし通行権者は、囲繞地の損害に対して、原則として一年ごとに償金(通行料)を支払う必要があります。

分割・譲渡する場合は、通行料はいらない

もし、分割、譲渡した部分のみを通行する場合は、補償金(通行料)を支払う必要はありません。

袋地所有者は、無料で分割、譲渡した部分のみを通行することができます。

宅建過去問解説:相隣関係

用益物権の地役権にも関わる相隣関係は、いかがでしたか?

序文の過去問の解答です。

【平成29年 問題4】

2)正解。

民法の条文に規定されている。

【平成25年 問題3 正解4】

1)正しい。

他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる(民法201条1項)。

この場合には、通行の場所及び方法は、通行権を有する者のために必要であり、かつ、他の土地のために損害が最も少ないものを選ばなければならない(同法211条1項)。

したがって、本肢の記述は正しい。

2)正しい。

分割によって公道に通じない土地が生じたときは、その土地の所有者は、公道に至るため、他の分割者の所有地のみを通行することができる。

この場合には、償金を支払う必要がない

したがって、本肢の記述は正しい。

3)正しい。

土地の賃貸借契約が締結された場合、賃借人は、当該土地の使用及び収益をすることができる(同法601条)。したがって、甲土地が公道に通じているか否かにかかわらず、Aは、賃貸借契約に基づき、当該土地を通行することができる

4)誤り。(この項が正解)

地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる(同法283条)。

そして、この「継続」の要件を満たすには、承役地たるべき他人所有の土地の上に通路の開設があっただけでは足りず、その開設が要役地所有者によってなされることが必要である(最判昭33.3.14)。

したがって、通路の開設Aよってなされなければ、Aは、時効によって通行地役権を取得することができない。

(引用:パーフェクト宅建「過去問10年間」過去問解説より)

用益物権の「地上権」「地役権」や「相隣関係」は、確実に解ける様に理解しておいて下さい。

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