今回の宅建士になるための過去問解説は「建築物の用途制限」についてです。
前回の「道路関係等による制限」引き続き、「建築物の用途制限」は建築基準法の集団規定の1つです。
建築物には住宅、店舗、病院、工場など様々な種類があり、もしこれらが雑然と入り混じって立地すれば、弊害が生じることから環境が悪化します。
そこで都市計画では13種類の用途地域(平成29年度には「田園住居地域」が追加)で、それぞれの地域によって建築物の用途制限を定めています。
ここで平成29年度に出題された「建物の用途制限」の過去問題をみてみましょう。
問題19
2)第二種中高層住宅専用地域内では、原則として、ホテル又は旅館を建築することができる
正しいか誤りか?
建物の用途制限は、全部を暗記するのは大変なので、過去問から出題された部分を中心に覚えるのがコツです。
本文では暗記のポイントを絞って解説していますので読んでみてください。
Contents
用途地域等:【宅建】過去問解説【法令上の制限】
13種類の用途地域ごとに建物の用途が制限されている。
また、用途地域の定めのない区域においても一定の建築物の用途制限がされている。
用途地域内の建築物の用途制限
特定行政庁は、あらかじめ、その許可に利害関係を有する者の出頭を求めて公開による意見の聴取を行い、かつ審査会の同意を得て許可した場合は、制限されている用途の建築物でも建築することができる。
(参照:「パーフェクト宅建 基本書」より」)
【用途地域別の用途制限】
下記のような表があります。
(参照:「過去問徹底!宅建試験合格情報」より)
注意:2018年から「田園住居地域」が追加されています。
用途制限の暗記のポイント
上記の表を全て頭に入れるのは大変です。
「1箇所の地域のみ建築可」など覚えやすいものから覚えていきましょう。
【すべての用途地域内で建築できる(どこでも建てられる)】
・保育所、診療所
・老人福祉センター・更生施設
【工業専用地域以外のすべての用途地域で建築できる】
・住宅、共同住宅
・図書館、老人ホーム
【学校関係の規制】
1)小・中・高校のグループ(幼稚園、小学校、中学校、高校)
→「工業地域」・「工業専用地域」では建築できない
2)大学のグループ(大学、高等専門学校、専修学校、各種学校、病院も同じ)
→「工業地域」・「工業専用地域」・「第1種・第2種低層住宅専用地域」・「田園住宅地域」では建築できない。
【面積制限】
・床面積の合計が10,000㎡を超える店舗・飲食店・展示場を建築できるのは「近隣商業地域」・「商業地域」・「準工業地域」である。
・劇場、映画館、演芸場、観覧場は「準住居地域」では客席の部分の床面積の合計が200㎡未満のものに限り建築でき、「近隣商業地域」・「商業地域」・「準工業地域」では規模を問わず建築できる。
・床面積の合計が200㎡未満のナイトクラブも同様。
【その他】
・個室付き浴場業に係る公共浴場を建築できるのは「商業地域」
・キャバレー、料理店を建築できるのは「商業地域」「準工業地域」である。
「近隣商業地域」では建築できない。
・個室付浴場業に係る公衆浴場を建築できるのは、「商業地域」だけである。
建物の敷地が2つの用途地域にわたる場合
建物の敷地が2つの用途地域にわたる場合は、その敷地の全部に敷地の過半の属する用途地域の制限が適用される。(広い方の制限が適用)
この場合、建築物の位置は問わない。
【敷地の過半以上占める用途地域の例】
建物の敷地が「近隣商業地域」と「第1種住宅地域」にわたり、過半(半分以上)が「近隣商業地域」内の場合は、敷地全部が「近隣商業地域」となる。
カラオケボックスは近隣商業地域が過半以上になるので建設が可能
用途地域の指定のない区域内における建築物の用途制限
用途地域の制限がない区域(市街化調整区域を除く)内では、床面積が10,000㎡を超える「店舗・飲食店・展示場・遊技場等」は建築してはならない。
最近、リゾートマンションなどが多く建設されているので、無制限に建築がされないように規制をかけている。
しかし、用途地域と同様に、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可した場合は、制限されている用途の建築物でも建築することができる。
卸売場等の用途に供する特殊建築物の位置
都市計画区域内は、卸売市場、火葬場と畜場、汚物処理場、ごみ焼却場等は、都市計画においてその敷地の位置が決定しているものでなければ、原則として新築や増築はできない。
用途地域で制限されるものではなく、「都市施設」として都市計画の中で定められるべきもの。
特殊建築物の「学校」も含まれるか?引っ掛け問題が出るが、学校は該当しない
宅建過去問解説「建築物の用途制限」まとめ
用途制限はいかがでしたか?
覚える事が多くて焦るかもしれませんが、まず覚えやすい項目から暗記すると頭に入りやすいです。
過去問題をおさえておくと、半分以上は確実に得点できますし、仮に出題がない問題が出ても合否には影響しないので心配しないでください。
序文の問題の解答と解説です。
問題19 (2)
第二種中高層住宅専用地域内では、原則として、ホテル又は旅館を建築することができる
問題19(2) 答え:誤り
第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域、工業地区、工業専用地域には、原則としてホテル・旅館は建築できない。
(参照:【平成29年 問19項2】過去問解説より)
他にも下記は覚えてください。
第一種低層住居専用地域には、飲食店は建築できない。
(ただし、特定行政庁の許可があれば建築できる)
【用途地域の指定のない区域(市街化調整区域を除く)】
・「床面積の合計」10,000㎡を超える「店舗・飲食店・展示場・遊技場等」は建築できない。
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