宅建士試験おすすめの勉強方法は、過去問の対策です。
約6〜7割が過去問から出題されますが、その中でもコツを理解すれば、絶対に誰でも点が取れる穴場の問題があるのをご存知ですか?
それは、「税・その他」から出題される48問「統計の問題」です。
この「税・その他」は、過去問の知識だけでは解けない難しい問題が、毎年半数近く出題され、捨てる人もいます。
しかし、48問「統計問題」は、政府のデータの最新傾向を掴み、統計数字の覚え方のコツをつかめば簡単に解けます。
確実に正解にできるボーナス問題を落とさない事が、合格への近道です。
今回は、令和元年の宅建士試験で絶対に1点が取れる「統計」の覚え方のコツを伝授します!
(★ 注意:この48問の「統計問題」は、宅建の5点免除が受けられるうちの1問です。
「宅建登録免除制度の講習」を受けた人であれば、免除されるので読む必要はありません。)
Contents
宅建の過去問と解説:問48「統計問題」の攻略方法
宅建で出題される「統計」とは一言で簡単に説明すると
「土地や建物の変動を数字(統計)で示したもの」
全体的に土地の売買などの不動産実務に密接に結びついている統計が、重視して出されます。
宅建の実務経験者のみが使える「宅建登録5点免除」の問題になる理由も納得です。
統計の数字に苦手意識が強い人は、最初から捨てる場合もありますが、心配無用です!
統計は傾向を大まかな流れを掴むとたやすく1点が取れます。
宅建士「税・その他 / 統計問題」の内容とは?
毎年、国土交通省や総務省などから公示されている最新の統計情報の知識を問われます
今まで過去問10年分の統計問題は下記から出題されています。
・地価公示 (土地の価格)
・建築着工統計(建築物の着工数)
・土地白書(土地売買の登記件数、土地の動向)
・法人企業統計年報(不動産業の利益と売上)
・国土交通白書(国土利用の現況)
・不動産価格指数(不動産価格の動向)
・住宅着工統計(新築住宅の着工数)
宅建の統計問題の覚え方と攻略のコツ
統計問題は、数字の暗記ができないからと苦手意識を持つ人がいます。
独学で勉強している人は特に、暗記のポイントを絞れないので、難解な問題という印象を持ってしまいます。
(引用:bBearさんによる写真ACからの写真 )
細かい数字を覚える必要はない。要点を直前に丸暗記
しかし、宅建士のベテラン講師達は、攻略は簡単だと断言しています。
「全体の数字の増えた!減った!の流れさえ把握していればよい」
難しい統計の細かい数字まで沢山暗記する必要はありません。
宅建士試験の1週間直前になれば、受験予備校は「統計問題」の今年(H30度)の要点を公表します。
それさえ抑えておけば、平成30年度の「統計問題」試験傾向も掴めます。
次は具体的に過去問から、その要点を探っていきたいです。
宅建士試験で過去に出題された10年間分の統計
実際に過去10年間では、上記の統計問題のうち比重が高い分野の出題はどこでしょうか?
48問の過去問10年間分を抜粋して一覧表にしました!
ここで注目すべき事は、ほぼ毎年出題されている重要度が高い統計は決まっています。
一覧表で赤枠で囲っているの4つの統計は、絶対に忘れない様に試験開始前に再度、確認して下さい。
・地価公示
・土地白書
・建築着工統計
・法人企業統計年報
特に土地白書と地価公示は必ず出題されことは間違いないです。
統計の枝番の品目は、ほぼ同じです。
宅建士試験で過去6年間に出題された統計の傾向
過去5年間の過去問題から更に詳しくみていきましょう。
平成25年度と26年度は、出題傾向がほぼ同じであったことがわかります。
【平成25年】
・不動産業の経常利益
・地価公示
・新築住宅着工戸数の増減(年)
・土地所有者移転登記件数の増減
【平成26年度】
・不動産業の売上高
・新築住宅着工戸数の増減(年)
・土地所有権移転登記件数の増減
・地価公示
【平成27年度】
過去の平成25、26年度の出題傾向と違う所から新たに出題されるなど変化がありました。
国土交通省が毎月公表している「不動産価格指数(住宅)」から初めての出題。
・マンション指数
・新築住宅着工戸数の増減(年)
・不動産業の経常利益
・土地所有権移転登記件数の増減
【平成28年度】
H28年から全体的に傾向が少し変わる。宅地の面積の増減(土地白書)からも出題。
・地価公示
・宅地面積の増減
・新築住宅着工戸数の増減(年)
・宅建業者数の増減
【平成29年度】
白書から出題される傾向は続く
・地価公示
・新築住宅着工戸数の増減(年)
・土地所有権移転登記件数の増減
・不動産業の経常利益
*「白書」とは:国の機関が管轄する行政活動の状況や活動を国民に知らせるための報告書のようなもの
【平成30年度】
法人企業統計年報では、不動産産業の売上など細かいことも出題。
住宅の増減は、日頃から社会動向に注意していれば解けることが多い。
・建築着工統計
・法人企業統計年報
・地価公示
・土地白書
【宅建試験】で統計を効率よく勉強するコツ
令和になっても試験の出題傾向は、平成30年度と大きく変わらないと予測できます。
以下、ポイントを紹介します。
年計と年度計は年計を優先して覚える
・「住宅着工状況」は「年計」と「年度計」の2種類があります。
試験に出題されるのは「年計」の方なので、先に「年系」を優先して覚えましょう。
「年計」:1/1〜12/31
「年度計」:4/1〜3/31
住宅・土地統計調査などは社会情勢で判断する
【住宅・土地統計調査】5年に一度、発表されます。
過去の宅建試験では平成25年度に出題され、それから5年後の平成30年度に出題される可能性が高かったです。
実際に土地取引の問題は出題されました。
問48 (4)
平成30年版土地白書(平成30年6月公表)によれば、土地取引について、売買による所有権移転登記の件数でその動向を見ると、平成29年の全国の土地取引件数は132万件となり、5年連続で減少した
(平成30年度 宅建士試験 過去問より)
解答は(誤)
平成29年度の全国の土地取引件数は132万件であるという点は正しいですが、これは3年連続の増加です。
これも社会情勢から常識的に判断できます。
住宅の着工件数が伸びていることを考えれば、減少するのは変だと感じます。
統計問題は直前に見直しをする
「統計」は、覚える内容が多岐にわたるイメージがありますが、宅建試験の内容から考えると出題される部分は限られています。
そして、これら48問目「統計問題」は、宅建試験前の直前に見直して、一番最初に解くのがよいです。
これら統計数字を当日試験開始の直前に見直し、一番最初に解くには、理由があります。
★ 自宅で簡単に模試対策ができる市販のテキストは? >>>「宅建テキスト(予想模試)はどれがおすすめ?カリスマ講師が選ぶベスト3」
試験当日は48問「 統計問題」を最初に解くと良い理由
宅建試験当日は、過去問から出題されている48問を最初に解くのが、おすすめです。
その理由は、宅建試験は最初の問題から解かない方が無難だからです。
なぜならば、1問目は受験生を惑わすために難解な民法の問題が出題されます。
1問目から解き始めると時間はかかるし、できない問題があると心が動揺します。
毎年、時間切れになる受験生のほとんどが、最初に出題される権利関係の「民法」でやられています。
その一方で、48問目は統計の数字さえ覚えていれば必ず解けます。
暗記さえしていれば解ける問題で、まず1点を確実に正解できれば心が落ち着きます。
その後、余裕を持って厳しい問題へ戻っていくと冷静に最後まで問題を解き続ける事ができます。
よって統計の問題は、試験開始前の最後に必ず軽く見直しをして一番最初に解いて下さい。
宅建試験で波に乗るためにも最初に解く48問で正解できる安心感は、とても重要です。
貴重な1点を是非、ゲットしましょう!
※ 独学が不安な人は >>>「宅建士の合格率が全国平均4.54倍のフォーサイト」
余談:宅建士試験の「統計問題」に慣れる方法
統計の数字を見るのが苦手な人は、「統計をみる事」に面白さを感じるのが一番です。
時間に余裕がある人は、気分転換に不動産の統計の公表内容を少しだけ流し読みするのもおすすめです。
不動産統計集|不動産流通センターは2018年3月までの最新の不動産関連の統計結果がまとめられています。
数字は世の中の流れと不動産業界の状況を語ってくれます。
宅建試験には直接関係ありませんが、実務に結びついてくる内容は沢山あります。
例えば、住宅の地域や所得別の取得の伸び率の統計を見ると、不動産業界の今後の展望などが数字で読み取れます。
統計数字を見て、その結果、過去と比べて数字がどう増えて減っているのか?を自分で考える癖がつくと、試験問題も頭に入りやすくなります。
宅建士試験は、合格する為だけに苦しんで勉強するのは、少し勿体ない内容です。
自分の知識の引き出しを増やす機会にすれば、宅建士の試験勉強は格段に楽しくなります。
他にも最新の法改正に対応した情報の収集も得点アップにつながりますので、一緒に読んでみてください。
【近年の法改正の傾向と宅建試験に出題される予測内容】
★ 参考カテゴリー:「近年の 宅建の法改正一覧」
そして全ての講師が、共通で話していた事ですが、
一番大切な事は合格する執念です。
「最大のライバルは自分です」
特に自分で効率よく勉強できる環境を作れる人が合格に近づきます。
★ 宅建士をこれから勉強する人は、「テキストの比較と紹介」も参考にしてみてください。