二級建築士は20代で取得すべき!転職で有利なその理由とは?

転職と仕事

実は企業の求人募集には、一級建築士だけでなく二級建築士の取得者も求められる事が多いです。

特に20代の若手であれば、二級建築士の資格は転職で有利になります。

今回は建築業界で若手の有望資格でもある二級建築士について紹介していきます。

二級建築士の資格は20代の若手の転職に有利な理由

下記の表を見て下さい。

企業が求める資格ランキングで二級建築士は5位に入っています。

(資料:リクルートエージェントより)

20代の二級建築士が転職しやすい職種

二級建築士が求めるられるのはどんな求人でしょうか?

多いのは住宅系の職種です。

他にも内装系の会社、工務店、不動産業界などでも二級建築士の需要は高いです。

 

近年はリフォームがブームでもあるので、活躍の場が非常に多い資格です。

特に20代から30代前半の若い人を募集したい時には、「二級建築士資格者優遇」で募集が出る事も多いです。

 

また、住宅の分野以外の大規模な建築物を扱う分野の企業でも、20代の若手の二級建築士は比較的ニーズがあり転職でも有利です。

それは、企業は二級建築士を取得済みの若い設計士には、入社後に一級建築士を目指してもらう事を視野に入れて採用しているからです。

 

もしあなたが30代の未経験者で、技術職の設計士の求人に応募するのであれば苦戦が予想されます。

しかし、20代で二級建築士の資格保有者であれば、経験が浅くても建築士を必要とする人気企業に採用される可能性は高いです。

特に20代前半ならば、ポテンシャル採用で未経験も歓迎される求人も多いです。

二級建築士の業務範囲と企業の需要

二級建築士の業務範囲は下記になります。

・高さ13mかつ軒下9m以下

・延面積1000㎡以下(学校、病院などの公共建築物は500㎡まで)

よって二級建築士の仕事は木造の住宅設計が中心とした小規模な建築物の業務が多くなります。

その結果、住宅系の企業の設計や営業、現場管理の募集求人が多くなります。

また、一級建築士ほどの建築物全般に関わる専門知識は必要ないですが、建築の基本的な知識が必要とされる職種の場合は二級建築士レベルが丁度良いです。

 

図面の実技試験もある二級建築士は建築の基本的な知識や技能は習得しているという証明にもなります。

決して簡単な試験ではないので、向上心が強く合格まで努力ができた人だとも判断できます。

実際に入社後にならないとわからない採用者の当たり外れを避けたい企業の人事担当者も安心して採用を決めやすいです。

人材紹介会社の転職エージェントの間でも二級建築士の需要は高い

そして人材紹介会社の転職エージェントの間でも若手の2級建築士の需要は一級建築士に負けないぐらい高いです。

その理由は、転職エージェントは該当する応募者を探す時は、キーワードで検索して絞りこむからです。

 

参照記事:「一級建築士150万の年収アップ転職に欠かせないのは転職エージェント。業界の裏事情を解説!」

実際に転職エージェントは20代の若手の設計士を企業から要望された場合は、「2級建築士」で検索して求職者を探す事が多いです。

理由は「2級建築士」は学校を卒業後、2〜5年の経験を積んだ20代の若手が取得して活躍している可能性が高いと判断できるからです。

ニ級建築士は20代で取得しないと転職で有利にならない訳

二級建築士の取得は早ければ早い程、転職にも有利です。

実際に企業の採用担当者も言っている事なのでこれは本当です。

実際に二級建築士の合格者は20代が半数以上を占めています。
下記のデータでも24才以下が46.9%と若い世代の取得が目立ちます。

参照:職業情報サイトCareer garden

それは建築系の学校の出身者であれば卒業と同時に二級建築士の受験資格が得られるからです。卒業後に直ぐに受験する人も多いです。

下記のデータの様に学歴のみの受験者が3分の2を占めます。

参照:職業情報サイトCareer garden

建築士の仕事の殆どは専門分野を極めていく技術職です。

専門分野の知識や技術を習得して一人前になるまでに、最低5年〜10年はかかると言われています。

 

また建築業は業務量も多く体力勝負の仕事なので若い人の方がよく働けます。

教育にも時間がかかるので、若い人を採用して早く一人前にして長く働いてもらいたいという企業側の希望もあります。

 

どの業界も同じですが、多くの企業では、将来の会社の組織構成を考えると若く将来性がありそうな人が重宝される傾向があります。

そして二級建築士の資格は一級建築士の前段階の、若い建築士の持つ資格という捉え方をしている人も多いです。

 

2級建築士は20代の若い時期に取得している方が転職でも評価が高いし、無資格の応募者よりも有利になります。

二級建築士の弱み

二級建築士は若手には有望な資格ですが、年代が上がれば、転職はそれだけでは威力を発揮しない弱みもあります。

また取得者自身も物足りなさを感じる人も多いです。

 

一番の問題はやはり手掛けられる建築の規模が決まっていることです。

特に設計業を極めたいと考えている人には、制限があるのは物足りなくなってきます。

またどうしても一級建築士よりもランクが下の資格と思われがちです。私もこれは感じた経験があります。

 

建築業界の中でも設計士の専門家として認定されるのは、やはり一級建築士からという風潮が強いです。

特に30代からは二級建築士は既に取得していて当たり前の資格になります。

実際に二級建築士の方が取得者は多いので希少性もあまり無いです。

 

しかし、企業によっては、2級建築士の取得から資格手当をつけてくれるなど評価してくれる会社もあります。

特に若手の転職には有利な事は間違いないです。

20代で二級建築士を取得後の転職の成功事例

私の知り合いの20代の設計士も2級建築士の資格を24歳で取得しました。

その後で直ぐに小さな設計事務所から大手のハウスメーカーへの設計士へ転職を成功させました。

結果、安い給料で労働時間も長かった設計事務所に勤務していた時よりも、大幅に給料も1.5倍近くアップしたそうです。

更に大手企業は福利厚生も充実しています。雇用条件も良くなり満足しています。

 

彼の場合は見習い期間でもあった設計の実務経験は2年弱です。しかも図面修正やCADのトレースが中心の全くのアシスタント業務でした。

しかし設計のキャリアが浅く、住宅図面を設計する力がまだ無かったにも関わらず二級建築士の資格が評価され、ポテンシャル採用になったそうです。

 

大手ハウスメーカーの中には、採用試験時に木造住宅の知識を問う筆記試験やエスキスや軸組を描く実技をさせる会社もあります。

彼の場合は、この様な建築業務のレベルチェックにも、二級建築士の学科や木造建築物を描く実技の勉強は役立ったそうです。

 

今、彼は転職先の新しい職場で実務経験を積みながら、次は一級建築士取得を狙い勉強を始めているそうです。

この会社では、新卒入社の社員は翌年には二級建築士を受験する義務があります。

そして2級建築士に合格した後は、一級建築士の資格取得をする様に社内で奨励されています。

 

資格を取得しないと昇級できないなどの厳しい条件はありますが、資格取得の為のサポート体制は充実しています。

試験前には、わざわざ社外から特別に受験対策用の講師を呼び、社内で研修するなどバックアップ体制が充実しているそうです。

 

他にも一級建築士や二級建築士の試験に合格後に授業料を幾らか負担してくれる補助金制度があります。合格さえすれば高額な学費も穴埋めできます。

その後の月々の給料に資格手当がプラスされるなど待遇もよくなります。

 

彼の前職の設計事務所では2級建築士の資格取得費は全て自己負担でした。

ここまで会社が資格取得者を優遇し、援助しているのは有難く、次は一級建築士に合格したいというモチベーションにもなるらしいです。

 

彼は下記のサイトで紹介する転職サイトに登録して転職を成功させました。

(参考記事:20代におすすめの転職サイトを紹介!転職活動で失敗しないコツとは?!)

 

二級建築士は実務経験か学歴のどちらがあれば受験できる穴場の国家資格

建築士の資格は「建築士法」で定められた国家資格です。

『建築物に関し、設計、工事監理その他の業務を行う者』

よって日本では建築士の資格を持つ者しか上記の建築業務は認められません。

医師のように有資格者でなければ行えない様に法律で定められている業務独占国家資格は他の人ができないので、社会的評価も高いです。

そんな国家資格ですが、ニ級建築士は一級建築士より受験資格を得られる条件が緩いです。

下記は二級建築士の受験資格です。

(参照:建築技術教育普及センターより)

第一号は建築系の大学や専門学校卒業であれば実務経験なしに卒業後にすぐに受験できます。

逆に建築系の学歴が無くても第四号の様に実務経験7年以上あれば、中卒であっても受験が可能です。

 

上記の第一号〜四号のどれか一つの条件を満たせば、学歴がなくても、実務経験がなくても受験資格を得られるチャンスがあります。

何が実務経験として認められるか?の該当業務の条件は一級建築士と同じです。

 

コンサルティング業、営業、調査業務、建築工事一式に該当しない施工管理などは平成20年11月28日以降は受験資格の経歴として認められなくなります。

設計業務に直接関係のない職種についていた人は、下記の新旧対応表でチェックしてみて見てください。

 

参照資料;実務経験に該当する例 (建築技術教育普及センターより)

受験資格が得られたら学科試験を受けられます。
学科試験に合格すれば、設計製図試験に進みます。

最近は木造建築物だけでなく、ラーメン構造への理解度が求められるRC造の課題も出題される年もあります。

平成24年度から試験の見直しが行われて以降、製図試験も年々難しくなる傾向があります。

二級建築士は次の一級建築士の取得に繋がる

上記の私の知人の転職成功事例の様に、すべての会社が二級建築士を取得すると、すぐに給料が上がり、昇級が早くなる事ばかりではありません。

しかし、たとえ今のあなたの在職中の会社で資格取得が評価されず、待遇面で報われないにしても将来の活躍の場が広がるのは確かです。

 

二級建築士を取得すれば次は一級建築士の取得も視野に入ります

一級建築士と二級建築士の学科の出題内容も似ています。
二級建築士の直ぐ後から勉強を始めると、一級建築士の学科には有利
です。

下記は二級建築士の試験内容です。

(参照:建築技術教育普及センターより)

一級建築士の学科試験同様に「計画」「法規」「構造」「法規」と幅広く出題されています。

一級建築士の学科は難しいという人は多いですが、二級建築士の学科の知識が残っていれば、それだけ理解しやすくなります。

実際に二級建築士に合格した翌年に一級建築士を受験する人の方が学科の合格は高いと言われています。

 

建築士の資格は、客観的に建築士の実力を示してくれるお墨付きの国家資格です。

資格は早く取得をすればする程、転職の為だけでなく仕事でも評価される事が多いので役立ちます。

私も異業種から参入しましたが、二級建築士、一級建築士の資格を取得する事で、そのハンディを補ってきました。

 

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